明日に「つながる」社内教育の取り組み
プロセス改善本部 平山 敬Mテックとは
ミツエーリンクスには、「Mテック」という社内研修制度があります。「研修制度」というと堅苦しい感じがしますが、要するに「自由開催、自由参加の社内勉強会」です。
現在の体制でMテックが始まって、1年が経過しました。当初は隔週開催でスタートし、現在は毎週開催になっています。
このコラムでは、Mテックのスタートから、社内浸透を経て、2年目の活動の計画までをお知らせしようと思います。
過去の失敗
社内教育データベースで過去の教育記録を振り返ってみると、実は、2000年と2001年頃にも「テックセミナー」という名称で数件の記録が残っています。今回の取り組みは3度目の正直ということになります。
2005年9月に事務局を命じられたとき、過去に2度失敗しているプロジェクトに就くのは、正直気が引けました。そもそも、ミツエーリンクスに社内勉強会を根付かせるのは、社風として無理なのではないか、と考えたからです。
1年目は定着させるフェーズ
スタート時期
事務局としての最初の印象が上述の通りでしたので、問題を「Mテックの社内浸透」と「有意義なセミナーの開催」という二つに切り分けてやっていこうと決め、まずは「Mテックの社内浸透」から手をつけることにしました。
スタートしてしばらくは、テーマの選定と講師の決定が常にぎりぎりで、隔週での開催も厳しい状況でした。
当初は、内容はともかく、セミナーを開催しつづけることを主眼にやっていこうと割り切っていたので、開催してくれそうな人をあたり、とにかくスケジュールを埋めていったのを覚えています。それでもネタが切れたら、自分が講師をやったりもしました。
Mテックがスタートして3ヵ月ほど経過し、「次のセミナーはなに?」という質問を受けたときに、そろそろ毎週開催にしていこう、と考えはじめました。さらにその後に、「セミナーをやりたい」という申し出があり、さっそく3ヵ月分の開催計画を立てて、毎週開催に移行しました。
事務局採用が功を奏す
社内セミナーを「参加必須」という制限にしたのでは、毎週開催は厳しくなります。講師・参加者に負担になる恐れがあるためです。セミナー開催・参加の負担感を軽減させるためにも、「自由開催、自由参加の社内勉強会」という雰囲気をキープしていくことは、結構大事なのではないかと思います。ただ、あまりにも「自由開催の自由参加」の側面ばかりが強調されてくると、どうしても責任感とセミナーの位置づけが曖昧になってきて、今度は継続が難しくなります。弊社の2000年と2001年の失敗も、この辺りにあったのではないかと思います。
過去の失敗の経験から、今回は事務局を設置し、責任の所在をはっきりさせたことで、受講者に対しても、事務局自身にも、「参加するぞ」「継続させるぞ」という意思を持たせることにつながったのだと思います。
結果として、現在では、講師・テーマ探しよりもスケジュール調整のほうが大変な状態で、いわばセミナー開催は競争のような状況になっています。
2年目はフィードバックするフェーズ
1年目で枠組みが整い、Mテックという取り組みは、ある程度社内にも受け止められたと感じています。
事務局では、毎週開催に移行するのと同時に、セミナー後のアンケートを開始していました。無記名で、講師の説明に対する評価、配布資料に対する評価、全体的な評価を質問しています。また、今後開催を希望するセミナーのテーマを記入してもらっています。
現在は、月ごとに集計した結果を経営層に報告し、外部講師の派遣や今後のテーマの選定などを行っています。
セミナー開催は、講師、受講者の両方に時間的な負担を強いるため、2年目からは、スタッフが本当に受講したいセミナーを企画できるように活動していく計画です。教育ニーズの吸い上げとフィードバックの仕組みをさらに具体化し、今度こそミツエーリンクスの社風として根付かせられるように「有意義なセミナーの開催」の側面を強化していこうと考えています。
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