「CSUN 2016 参加報告セミナー」のフォローアップ
エグゼクティブ・フェロー 木達開催からあっという間に一カ月近くも経ってしまい、申し訳ありません。去る4月26日、株式会社インフォアクシアの植木様にご協力をいただき、当社セミナールームで開催しました「CSUN 2016 参加報告セミナー」につき、フォローアップさせていただきたいと思います。
まずセミナー冒頭、私の方から簡単に、CSUN会場でありますManchester Grand Hyatt Hotelの周辺やセッションの模様の写真を紹介しながら、カンファレンスの概要をお伝えしました。概要につきましては、当社コラムの「CSUN 2016参加報告」でアクセシビリティ・エンジニアの上江洲も動画付きで紹介しておりますので、是非ご覧ください。
その後、植木様と私の共同講演、「Rebranding Web Accessibility - We Changed Our Game Plan」を日本語で再演しました。JIS X 8341-3が公示されて早12年が経ちましたが、Webアクセシビリティの普及啓蒙に長く携わってきた立場から、今求められるリブランディングの「なぜ」「どのように」をお話しさせていただきました。ZIP形式で圧縮したスライドのPDFファイルは、インフォアクシア様のサーバーよりダウンロード可能です。
後半は、私の他に当社から今年のCSUNに参加したスタッフ2名(アクセシビリティ部のマネージャーである中村と先述の上江洲)が加わり、都合4名でのトークセッション。某人気テレビ番組に様式を真似て、キーワードごとに各人が現地で見聞きした内容を紹介するというものです。キーワードは全部で12個(「 Targe」「Amazon」「法律」「中国」「エキスパート」「カラオケ」「自動テスト」「WCAG next」「Viking and The Lumberjack」「ディスレクシア」「Apple Watch」「アロエ」)。
当社中村からは、Target社の取り組みの話が、会場の皆さんの興味を惹いていたようです。映画『スター・ウォーズ』とのコラボ、Share The Forceのサイトは既に公開が終了していますが、Lilly Pulitzer for TargetやTarget - Holiday - Landingといった、現在でも閲覧できるアクセシブルな事例を通じ、同社がどれだけWebアクセシビリティ確保に取り組んでいるかご紹介しました。
当社上江洲からは、Target社と同様アクセシビリティに熱心なAmazon社での取り組み(「Accessibility at Amazon(PowerPointファイル)」)、アクセシビリティの自動テストツールの紹介(「Automated Testing Tool Showdown」)、Apple Watchのアクセシビリティ(「Apple Watch Accessibility」)、ディスレクシア(読字障害)向けのフォント(「Improving Dyslexia with Newer Fonts & Technological Apps」)について、各セッションをご紹介しました。自動テストツールについては、質疑応答の時間にご質問をいただきましたが、当社が取り扱っているWorldSpaceをはじめ、様々なツールがあります。CSUN参加者の方がお書きになった記事、My Post-CSUN Comparison of Web Accessibility Checkers | Terrill Thompsonも参考になるかもしれません。
インフォアクシアの植木様からは、WCAGの今後についてであるとか、CSUN会場のみならずWebアクセシビリティ界隈では比較的有名なViking and The Lumberjackのお二人について、そして昨年のCSUNに引き続き催されたアクセシブルカラオケなどについてお話いただきました。特に、歌っているご本人のすぐ横で楽曲に合わせて手話通訳者の方がノリノリで歌詞を伝えるアクセシブルカラオケの模様が、参加者の皆さんには新鮮だったようです。紹介した映像に映っていらした手話通訳者は一体どなたか?というご質問を頂いていたのですが、残念ながらわかりませんでした(5月25日追記:その後、植木様よりLotuSIGNに所属の方であることを教えていただきました)。
なおセミナー終了後には、参加者の皆さんとちょっとした懇親会をコーヒーショップにて催しました。日頃アクセシビリティに関わっていらしたり、あるいは興味をお持ちの皆さんと、なかなか普段はできない情報交換や交流ができたのではないかと思います。改めて、本セミナーにお越しくださった皆様、またインフォアクシアの植木様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。