アクセシビリティチェックツール活用セミナー 開催報告
エグゼクティブ・フェロー 木達去る9月9日、当社セミナールームにおいてアクセシビリティチェックツール活用セミナーを開催しました。通例と異なり社外よりゲストスピーカーの方をお迎えしたこともあって、当日は大変大勢の方々にご参加いただきました。お越し頂いた皆様には、厚く御礼申し上げますとともに、時間がおしてしまい質疑応答の時間を確保できなかった点を深くお詫び申し上げます。以下、簡単に当日の模様をご紹介します。
マルチデバイス時代に求められるWebサイト品質
前座として、私から「マルチデバイス時代に求められるWebサイト品質」というタイトルで講演させていただきました。数あるWebサイト品質のなかでも、マルチスクリーン・デザイン、表示パフォーマンス、そしてアクセシビリティの3つを当社が重視しておりますのは、コラム『マルチデバイス対応における「三本の矢」』で書かせていただいた通り。それらがなぜ重要なのか、そしてアクセシビリティ品質を維持するうえでチェックツールがいかに有効か、というお話をさせていただきました。
ソニーグループ アクセシビリティへの取り組み
ソニーグローバルソリューションズ株式会社の生田智子氏にご登壇いただき、ソニーグループにおけるアクセシビリティへの取り組みについてご紹介いただきました。組織・体制の紹介や、これまでWebアクセシビリティに取り組まれた経緯に続き、チェックツールを導入された理由や選定基準、実際の利用手順、さらには現状の課題についてお話いただきました。企業内でWebアクセシビリティを担当されている方の生の声を聞くことのできる機会はそう多くないため、大変貴重な内容のお話をお聞かせいただけたと思います。
Mitsue-Links and Deque Partners
アクセシビリティチェックツール「WorldSpace」の開発元である、Deque Systems社のMike Farrell氏による講演です。拙いながらも私のほうで逐次翻訳を担当させていただきました。簡単な会社紹介の後、Farrell氏はWorldSpaceの概要、最新版(バージョン5.2)の特長や構成、主要なユーザー企業と寄せられた賞賛の声、WorldSpaceが選ばれる理由についてお話されました。結びにおいては、2020年に東京で開催予定のオリンピック・パラリンピックに言及。日本のWebサイトに対する海外からのアクセス数の増加を予言しつつ、「賞賛に値する開催国であるために日本のWebサイトはすべての人に等しくアクセシビリティを提供する必要がある」と述べました。
チェックツールで向上させるWebサイト品質としてのアクセシビリティ
当社アクセシビリティ・スペシャリストによる、WorldSpaceのより詳細な紹介とデモンストレーションです。アクセシビリティチェックについて(1)試験対象を機械的に発見かつ判断可能なもの、(2)試験対象を機械的に発見できるが判断は人がすべきもの、(3)試験対象の発見と判断のいずれも機械では難しく人が行うべきもの、の3種類にまず整理。それぞれを具体的に例示した後、WorldSpaceを使った基本的な操作をご覧いただきました。