axeのブラウザー拡張機能を日本語で利用できるようになりました
アクセシビリティ・エンジニア 畠山Deque Systems社が開発しているaxeのブラウザー拡張機能が、バージョン3.7.0から、日本語で利用可能になりました。
axeとは
axeは、オープンソースのアクセシビリティ検証ライブラリーです。axeのエンジンはaxe-coreという名称で、GitHubにて同社が開発しています。
axe-coreはWeb Content Accessibility Guidelines(WCAG)のバージョン2.xをベースにしています。2018年8月には、WCAG 2.1の一部基準も検証対象に追加されました。
また、GoogleやMicrosoftもアクセシビリティチェックを実施するためのエンジンとして採用するなど、axeはさまざまな場所で利用されています。開発者の方の中には、これらのツールを利用したことがある方も多いのではないでしょうか。
各社が開発しているツールとaxeの採用については、以下の記事をご参照ください。
※ Sonarは現在webhintに改名されています。
ブラウザー拡張機能について
ChromeおよびFirefoxで提供されている拡張機能は、開発者ツール内で用いることができます。
インストールは以下より行えます。
日本語で使用する方法
いずれの拡張機能も、初期の言語設定は「Use Browser Default」です。 ブラウザーのデフォルト言語が日本語の場合、拡張機能が使用する言語も日本語になります。
以下は明示的に日本語を設定する方法です。
Chrome版
「拡張機能」画面から、「axe」の「詳細」ボタンを押します。 「拡張機能のオプション」を押すと表示されるポップアップの「言語設定」(英語ではLocalization Settings)以下の「設定言語」を「日本語」に変更し、「保存」します。
言語設定の適用には開発者ツールを一度閉じて再起動する必要がありますので、ご注意ください。
Firefox版
「拡張機能の管理」画面から、「axe」の「設定」ボタンを押します。 画面下部に「言語設定」という箇所がありますので、「設定言語」(英語ではLocalization Settings)を「日本語」に変更し、「保存」します。
こちらもChrome同様、設定を適用するには開発者ツールを再起動する必要があります。
最後に
拡張機能のインターフェースや、axe-coreの翻訳に携わってきた一員として、とうとう日本語版を提供できるようになったことをとても喜ばしく思います。これにより、より多くの方にアクセシビリティの確保に積極的に取り組んでいただけることを願っています。
これからもより多くの方に使っていただけるよう、日本語版の改善を続けていきます。検証結果のメッセージはGitHubで翻訳していますので、ぜひ利用者のみなさまにもご協力いただけますと幸いです。