日本視覚障害者ICTネットワークが第2回支援技術利用状況調査を実施
アクセシビリティ・エンジニア 大塚日本視覚障害者ICTネットワークが、2回目となる支援技術利用状況調査を開始しました。
1回目の調査結果はすでに公開されており、当Blogでも日本視覚障害者ICTネットワークによる支援技術利用状況調査報告書という記事で取り上げています。
類似の調査としては、アメリカの非営利法人であるWebAIMが定期的にScreen Reader User Surveyを実施していますが、日本国内のユーザーを対象とした調査というと、新潟大学 工学部 工学科 人間支援感性科学プログラムの渡辺教授らによる視覚障害者のICT機器利用状況調査2017に限られるのではないでしょうか。
1回目の調査結果について、個人的にはPC-TalkerやNetReaderの利用など、日本特有の状況が反映された最新の調査結果が公開されたことに大きな意味があると感じました。また、Windowsで複数のスクリーンリーダーを併用するユーザーが65.81%いたというのが印象的でした。調査結果に記載はありませんが、これはおそらくナレーターを補助的なスクリーンリーダーとして利用しているユーザーが多いためと考えられます。実際にどのスクリーンリーダーをどういった目的で使い分けているのか、個人的に非常に興味があります。
2回目となる今回の調査では、個人的にはWindows 11の普及が少しずつ進むなか、Windows用のスクリーンリーダーであるPC-TalkerやNVDAのシェアに変化があるかに注目したいです。
日本語環境で支援技術を利用するユーザーを対象とした興味深く貴重な調査であり、対象者はぜひ回答いただきたいですし(スクリーンリーダーユーザーとして私も回答する予定です)、調査結果については公開次第、当Blogで取り上げる予定です。