WCAG 2.1勧告(2023年版)の日本語訳の更新
アクセシビリティ・エンジニア 中村(直)WAIC(ウェブアクセシビリティ基盤委員会)からアナウンスされたように、2023年に更新されたWCAG 2.1勧告の日本語訳が公開されました。
筆者も参加しているWAICの翻訳ワーキンググループでは、今後にWCAG 2.2日本語訳を公開していくにあたり、翻訳精度の向上を目的に、漸次的に日本語訳の見直しを行っています。それに伴い、WAICの過去のお知らせ(2023年3月、2023年8月)にもあるように、WCAG 2.1日本語訳の当初の公開からいくつかの達成基準について翻訳が修正されています。そのうち、以下の達成基準の名称が変更されています。
- 達成基準1.3.2の名称"Meaningful Sequence"を「意味のある順序」から「意味のあるシーケンス」に
- 達成基準2.5.3の名称"Label in Name"を「名前 (name) のラベル」から「ラベルを含む名前 (name)」に
- 達成基準2.5.6の名称"Concurrent Input Mechanisms"を「入力メカニズム非依存」から「入力メカニズムの共存」に
- 達成基準3.3.4および3.3.6の"Error Prevention"を「エラー回避」から「誤り防止」に
WCAG 2.2日本語訳については、今回公開されたWCAG 2.1の日本語訳での変更を取り込みつつ、既に翻訳作業に着手しているところです。個人的な希望としては、来年の早い時期にはWCAG 2.2の日本語訳の公開にこぎつけたいと思っているところです。
最後に、WAICでは翻訳文書に関するフィードバックを常時受け付けています。お気付きの点がありましたらGoogleフォーム翻訳に関するお問い合わせにご連絡いただければと思います。