タッチパネル式サイネージナレッジ
先日、某ショッピング施設に設置するタッチパネル式のサイネージコンテンツを制作しました。
※フロアマップや各店舗を紹介するものや、簡単な占い等の要素も入ったものになります
普段の業務ではパソコンやスマートフォン向けのコンテンツを制作しているため、この案件を通して感じたことを紹介したいと思います。
本番環境で確認することの重要性
こちらは当たり前なことですが、普段の制作物とは違った点です。
画面の位置・角度
画面の位置(高さ)によってUIの位置を変えなければいけません。
パソコンの画面のように座って利用するものではないので、位置が低めか高めかによってメインのナビゲーションや、よく使うボタンの位置が変わってきます(ユーザーによって身長も様々なので判断が難しいですが)。普段の業務のようにボタンを配置していると、実際に使ってみた時に使いづらい(タッチしづらい)と感じることがありました。
また、実際に設置してみると「思ったより低い!!」と想像と違う高さになることもあり、いかに本番(を再現した)環境での確認が必要か実感しました。
大きい画面でのタッチ動作
タッチデバイス向けの制作経験があっても、画面が大きくなると別の考え方が必要になってきます。
画面に近くなる
大きい画面ではある程度離れたほうが見やすいのですが、タッチなどの操作をするためにはある程度画面に近づく必要があります。
例えば、画面の右側をタッチした後に、画面中央より左側で何かしらのインタラクションが起こっても気付かないことがありました。「タッチしてもどこが変わったか分からない...」という状態にならないためには、アニメーションを普段より派手にしたり、アテンションを長めにするなどの工夫が必要です。
そもそもタッチできるものだと気付いてもらえない?
タッチデバイスが普及した昨今でも、画面サイズが大きくなるとタッチするものなのかの判断ができなくなってしまいます。
最近、駅などで大きな画面で動画をながしていることもあり、その影響で動く看板だと思われてしまう可能性があります。(どっちか迷ったら触れてみるようにしていますが、見た目だけでは判断が難しいものが多いです)
ある駅のインタラクティブサイネージの上には手書きで大きく「タッチしてください!!」と書かれた紙が張られているのを見たことがあります。設置しても誰にも使ってもらえないでは意味がないので、いかにタッチしてもらうかの工夫が必要になります。
他にも「光の加減」や「長時間の稼動」なども考慮する必要もありました。
Webコンテンツと違い、ブラウザや端末の違いによって苦労することはないですが、このような今までとは違った点に気をつける必要があります。
ユーザーの反応が見える
インタラクティブなものを作っているということは、誰かが触れるものをつくっているわけです。
Webページもアプリも公開すればで世界中の人に共有することができる点が素晴らしいのですが、実際に触れている人に接する機会は滅多にありません。
今回のようなサイネージコンテンツでは、実際にその場で触れている人の反応を見ることができたのがとても印象に残っています。良い反応をもらえた時は作る側としてとても嬉しい瞬間だと思います。