Toyota : タイムカプセルのようなプレスリリースのアーカイブ
日本の自動車最大手トヨタは、過去47年分のプレスリリースのアーカイブを公開しています。
(この記事は、2020年7月14日に公開された記事「Toyota : Press release archive as time capsule」の日本語訳です。)
The Site(実際に行われたこと)
アメリカ大統領リチャード・ニクソンがウォーターゲート事件で「私はペテン師ではない」と弁明し、歌手デヴィッド・ボウイが「ライフ・オン・マーズ」をシングルカットした1973年。トヨタは、自動車用通信システム「MAC」を発表しました。このシステムには、自動車電話やリアルタイムの交通状況用ディスプレイパネルなどが含まれていました。
こうしたトヨタの歴史は、グローバルサイトのオンラインアーカイブで見ることができます。ここでは1973年3月2日からのプレスリリースを当時のフォーマットで掲載していて、ダウンロード可能な画像も一部含まれています。
The Takeaway(ここから得られる知識)
トヨタのプレスリリースのアーカイブは、自動車業界の歴史に関心がある人にとって、興味深く魅力的な研究ツールです。さらに、自動車関連企業の社会的責任の歴史をたどる研究者の役にも立つことでしょう。例えば1973年にトヨタは、公害対策に関する複数のプレスリリースを発表しています。
特にジャーナリストは、プレスリリースのアーカイブにできるだけ詳細な情報を求めていますが、本当に詳細な情報を提供している企業はほとんどありません。実際、一部の企業は毎年古いアーカイブを積極的に削除しています。
トヨタの取り組みは、より親切なだけではなく、過去の行動についてオープンで透明性が高いという、力強いメッセージを送っています。
歴史を忘れるのではなく記憶することの重要性が、文化的・政治的に認識されてきた時代にあって、この取り組みは企業コミュニケーションの観点から見てメリットしかありません。