Anthem : 混乱を招く「About」ページ
アメリカ健康保険大手Anthemの、公式Webサイトにある「About Anthem」という会社情報ページには、根本的な問題があります。
(この記事は、2020年7月22日に公開された記事「Anthem : About page sows confusion」の日本語訳です。)
The Site(実際に行われたこと)
アメリカに住む4,200万以上の人々にサービスを提供している健康保険会社Anthemの、消費者向けWebサイトのフッターには「About」というリンクがあります。これをクリックすると「About Anthem」ページに移動します。
該当ページのリード文には、親会社であるAnthem Inc.のWebサイトへのリンクがあります。そして、親会社のWebサイトにも、独自の「About」カテゴリーがあります。
親会社へのリンクの下には、州ごとに異なるAnthemの商号を羅列している、長い段落があります。例えば「Anthem Blue CrossとBlue Shieldの州ごとの商号は、次の通りです。コロラド州:ロッキーマウンテンホスピタルアンドメディカルサービス社...、コネチカット州:アンセムヘルスプランズ社... 」という具合です。
さらに、4段落目では突然、別の会社「Radiant Services」が詳しい説明もなく紹介されています。そして、その下には求職者・メディア・投資家などに向けた情報ページへのリンクが設置されています。
The Takeaway(ここから得られる知識)
Anthemの「About」ページは、インターネットで自社紹介をする際の悪い例といえます。
まず、Anthemは何をしている会社かという説明がどこにもありません。これは大きな見落としです。
その他にも、
- フッターにある「About」ページへのリンクを見つけるのが難しい
- 親会社・パートナー・子会社に関する説明が雑然としている
- 杓子定規な文章のため、訪問者がページ下部にある有用なリンクにたどり着く前に離脱する可能性がある
といった問題があります。
多くの大企業は、どのような会社か、何をしているのか、何のために活動しているのか、といったインターネットでの自社紹介が上手になってきました。そして私たちBowen Craggs社は、過去数年間のトレンドとして数多くの事例を取り上げてきました。
Anthemのやり方は、Webサイトを活用した自社紹介が、まだベストプラクティスを導入していない会社があることを私たちに再認識させます。