AMD : 充実した実績データを、目立つ形で配置する
アメリカの半導体メーカーAdvanced Micro Devices(以下、AMD)は、社会・環境・財務報告に関する情報を、Webサイト上でわかりやすくまとめています。
(この記事は、2021年4月6日に公開された記事「BC Tips : Prominent and plentiful ESG data」の日本語訳です。)
The Feature(特筆すべきこと)
半導体大手のAMDは、Webサイト内にあるCorporate Responsibilityというカテゴリーのトップページで、過去3年間の主要な財務および非財務指標に関する実績データの概要を、表形式で掲載しています。
この表には「従業員のボランティア時間」「女性従業員の割合」「水の使用量」などのESG(社会的責任投資)指標に加えて「総売上高」や「純利益」などの財務指標も含まれています。
さらに「仕入れ先の数」など、「サプライチェーン」に関する指標も含まれています。
表の最下部にある「complete data tables」というリンクをクリックすると、詳細データを閲覧できます。そこでは過去7年間の「労働」「環境」「財務」に関する実績データを、1つのページにまとめて掲載しています。
そして、冒頭にページ内リンクを設置して「労働」「環境」「財務」の各データにすばやくアクセスできるようにしています。
The Takeaway(ここから得られる知識)
AMDの財務および非財務指標に関する実績データの公表には、3つの強みがあります。
1つ目は、財務および非財務指標に関する実績データを、集計してから提供していることです。CSRや投資などのアナリストにとって、調査や推奨する際に実績データを参照しやすくなります。このところ人数が増え続けているアナリストたちは、このことを高く評価するでしょう。
2つ目は、Corporate Responsibilityのトップページに、実績データの概要を表形式で直接掲載していることです。これにより、すべての訪問者がAMDの実績データを簡単に見つけられます。
3つ目は、実績の詳細データへのリンクを設置していることです。これにより、詳しい情報を求めている訪問者は、容易にアクセスできます。
PDFファイルによるデータ提供は、詳しい情報を確認したいアナリストがじっくり目を通すのに適しています。一方で、AMDのように実績データの概要を直接Webサイトに掲載すると、一般的なユーザーの目に触れやすくなります。
もし、このデータがExcel形式でダウンロードできるようになれば、さらに良いでしょう。