bp : 激動の時代に明快なコミュニケーションを実施するための計画
イギリスのエネルギー大手bpが、ロシア資産の売却についてWebサイトで実施した発表には、事前に適切な計画があったことがうかがえます。
(この記事は、 Bowen Craggs社のWebサイト「Our Thinking」において2022年3月8日に公開された記事「bp : A plan for clear communication in turbulent times」の日本語訳です)
The Feature(特筆すべきこと)
bpは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、ロシアの石油会社Rosneftの保有株式を売却、その他のロシア権益も放棄し、ロシアでの事業から撤退する意向を表明しました。
bp.comのトップページでは、本件に関するプレスリリースをファーストビュー内で表示しています。そして、プレスリリースの冒頭で、ロシアからの事業撤退について、さまざまな角度から要約した文章を、箇条書きで掲載しています。
また、「News and insights」カテゴリーのトップページでは、CEOのBernard Looneyから従業員に向けた内部メッセージを掲載しています。
The Takeaway(ここから得られる知識)
このサイトが提供している資料の幅広さと表現は、困難な時期に明快さを与えています。週末だったにもかかわらず、事業撤退を発表するやいなや、bp.comではプレスリリースをトップページに、社内向けメッセージを「News and insights」カテゴリーのトップに、それぞれ掲載しました。
このレスポンスの速さから、bpの担当チームには、このような発表にどう対処するかという事前の計画があり、それを迅速に実行する技術的手段やプロセスを持っていることがうかがえます。今回のことでbpは、自社の透明性と、特に危機的な状況における、企業Webサイトのトップページの重要性を示しました。初めてサイトを訪れた人の多くは、Webサイトのトップページに直行します。
プレスリリースの冒頭にある箇条書きは、ジャーナリストやその他の来訪者が、会社の動きを素早く把握するのに役立ちます。複数の情報源からニュースが飛び交うような、動きの激しい環境にいる視聴者にとって、これは重要なことです。
適切な計画、プラットフォーム、プロセスを備えていれば、危機の際でもデジタル・チャンネルで迅速かつ総合的な発表が実行できることを、bpの対応は示しています。