Nestle: 営業支援における、企業サイトならではの役割
企業サイトは、潜在顧客やまだ顧客ではない人をアクティブな顧客に変えるための、重要な役割を果たします。
(この記事は、 Bowen Craggs社のWebサイト「Our Thinking」において2022年11月15日に公開された記事「A unique role for the corporate site in supporting sales」の日本語訳です)
Bowen Craggs社が過去11年間、大手企業サイトを対象に実施した100万件以上の調査データによると、サイトを訪れるユーザー層の中で「顧客」が企業サイトを閲覧した後に「訪問の目的を達成できなかった」「訪問先のブランドイメージが悪化した」と報告する可能性が最も高いことがわかっています。
それは多くの場合、顧客ニーズを見落としていることが原因です。では、顧客は企業サイトに何を求めているのでしょうか?
既存顧客の場合、求めているのは適切なサービス関連情報への、わかりやすい導線であることがほとんどです。しかし、潜在顧客が求めているものは、半数以上が特定の製品・サービス情報か、企業情報のどちらか。あるいは両方を求めていることが、調査データから読み取れます。
このことから、企業サイトは製品・サービスや企業自体を総合的に紹介するという、重要な役割を担っていることがわかります。
しかし、各ブランドや各事業のWebサイトがマーケティング情報の大半を提供するような、分散型もしくは子会社モデルを採用している企業の中には、企業サイトにおける大局的な視点を見落として、顧客に向けた情報提供が不足しているケースもあります。
それは最悪の場合、会社や製品・サービスをクロス・プロモーションする機会を逃すことになりかねません。
最良の事例
世界最大規模の食料品メーカーNestléは、企業サイトのブランドカテゴリー、特に最近リニューアルしたコーヒーのカテゴリーで、ブランドの全体像を巧みに表現しています。
ここではNestléが行っているすべての活動を簡単に見られるだけではなく、ESGに関連する指針や事実を含め、このカテゴリーや主要ブランドについての適切な情報もあります。
つまり、マーケティングとコーポレート・コミュニケーションを巧みに融合しているのです。
おかげで、非顧客や、潜在顧客でありながら求職者・投資家として訪れた人々も、Nestléの業務内容をより深く理解できます。
そしてこれは、新しい製品やブランドを発見するきっかけになることもあるのです。