Instagramを企業コミュニケーションに活用する(パート2)
新たにInstagramの企業アカウントを運用したい、または、既存アカウントのプレゼンスを改善したい、と考えている皆さまへ。Bowen Craggs Indexの中でも、Instagram活用で上位評価を得ている企業が、採用している3つの成功要因をご紹介します。
(この記事は、 Bowen Craggs社のWebサイト「Our Thinking」において2022年12月15日に公開された記事「Making Instagram work for corporate communications」の日本語訳です)
※今回の投稿はパート2で、記事の後半部分にあたります。パート1は、こちらをご覧ください。
成功要因2: Instagramを企業サイトと連携させる
企業がInstagramで存在感を示すことにより、ユーザーはその企業の有意義なコンテンツが入手可能になります。そして、そこでの投稿は企業のWebサイトでさらに活用できます。
そうすることで、視覚的に魅力的な要素が追加され、Webサイトがさらに新鮮でダイナミックなものとなります。
先端企業ではコンテンツの管理体制が整えてられていますが、運用チームがいくつか存在し統制がとりきれていない企業でも、すぐに実行できるアクションがいくつかあります。
例えばAT&TやTexas Instrumentsは、コーポレートサイトにInstagramのプレゼンスと連動した機能を持たせています。
AT&T - WebサイトにあるSNSのウォールで、最新の投稿を確認できる
各SNSの投稿を企業サイトに自動的に表示するソーシャルメディアウォールは、企業サイトを視覚的でダイナミックで説得力があるものにします。
ソーシャルメディアウォールはSNSによるプロモーションに最適で、さまざまな投稿を紹介できます。中には、ユーザーがSNSのチャンネルごとにフィルタリングしたり、キーワードで検索したりできるウォールもあります。
また、アメリカの通信大手AT&Tの採用サイト「#LifeAtATT」にあるウォールは、社員による最新の投稿が随時更新されていて、企業の社会的責任や採用に関するコンテンツの信頼性をより強化しています。
Texas Instruments - 1つ1つの投稿が、カテゴリーやページへの有益な追加情報となる
アメリカの大手半導体開発・製造企業Texas Instrumentsは、企業サイト内にある「Meet the People of TI」というコンテンツで、Instagramの投稿を再使用し、従業員紹介として活用しています。
これらの紹介はフォトギャラリーとして整理され、マウスオーバーで投稿の概要や従業員の略歴を表示します。
プロフィール写真をクリックすると、モーダルウィンドウが表示され、さらにクリックするとInstagram上の投稿に移動します。
これは、従業員を紹介する魅力的な方法であり、求職者や従業員を関連するSNSアカウントへ誘導するのに役立ちます。
成功要因3:Instagramの機能を活用する
Instagramは、プラットフォーム内外のコンテンツを強調し、ナビゲートするための独自の機能を持っています。
ユーザーは、企業アカウントがこれらの機能を十分に理解し、革新的な方法で活用することを期待しています。
AT&T - タグを使った認知度とエンゲージメントの強化
Instagramでは、キャプションにハッシュタグや@タグを使用したり、コンテンツ自体にアカウントをタグ付けたりすることで、投稿をさらに目立たせることができます。
また、異なるSNSアカウントへ、ユーザーを容易に誘導できます。
その好例が、先ほど紹介したAT&Tの「#LifeAtATT」です。
Webサイト内の統合に最適なツールであるハッシュタグは、Instagramでも威力を発揮します。「#LifeAtATT」は総投稿数が7.8万件以上、毎日新しい投稿が行われ、社員のエンゲージメントを高めることに成功しています。
同社の企業アカウント@attと@lifeatattも、「#LifeAtATT」というハッシュタグを利用して、従業員の投稿を見つけ、彼らとの交流をはかっています。
もし企業Instagramのプレゼンスが複数アカウントに分散している場合、投稿やプロフィール欄、ストーリーでそれらのアカウントをタグ付けすることにより、効果的にユーザーへ知らせることができます。
また、コンテンツの情報源や投稿のテーマとなる個人にタグ付けすることで、サイト内で外部へのリンクを提供するのと同じように、透明性を高めることができます。
Shell、Henkel、Aramco - 保存したストーリーを使用して、コンテンツを強調し、構造化する
Instagramのストーリーに投稿したコンテンツは、24時間しか表示されません。
24時間を過ぎると投稿したストーリーは名前付きのコレクションに保存され、Instagramアカウントの最上部に残ります。
これは、「関心を引く」コンテンツを提供する良い方法です。
ユーザーは最新の投稿を最初に目にします。保存したストーリーは、投稿を続けることで時間が経過しても、古いコンテンツをずっと表示しておける場所になります。
このアーカイブは、Webサイトの主要メニューと同じく、共有した重要な情報を見つけるための道しるべとして機能します。
ShellやHenkel、Aramcoといった「Bowen Craggs Index」の上位企業の例に見られるように、明確なタイトルとともにブランドカラーやアイコンを使用して、ストーリーを統一することをおすすめします。
Rio Tinto - プロフィール欄にリンクを使用して、デジタル資産全体のナビゲーションを改善する
アカウントのプロフィール欄にリンクやリンク収集ツールを使用すれば、デジタル資産全体のナビゲーションが容易になります。
一部の企業は、InstagramアカウントにメインのWebサイトへの単一リンクを掲載しているのみです。一方で、鉱業・金属業大手のRio Tintoのアカウントは、複数のリンクをまとめて表示するLinktreeというサービスを活用し、同社の企業サイト内にある採用やサステナビリティなどのページへのリンクを提供しています。