反発を、乗り越えますか?
Bowen Craggsのホワイトペーパー「Index Snapshot」の最新版では、世界の優良企業がデジタルコミュニケーションでどのように成功を収めているのか、そして、どうすれば貴社も成功できるかを紹介しています。
(この記事は、 Bowen Craggs社のWebサイト「Our Thinking」において2023年10月19日に公開された記事「Will you Brave the Backlash?」の日本語訳です)
現在「ESG」(環境・社会・ガバナンス)という頭字語は、厳しい批判にさらされています。
「環境や社会への影響を真剣に受け止める必要がある」という考えを、ほとんどの企業が受け入れ始めた矢先、批判者たちは「ESGは、利益獲得という企業の主目的から目をそらすための、美徳の誇示に過ぎない」と主張します。
これは、企業への反発の一部です。
より広範な視点で見ると、政治的信条にかかわらず、多くの人々は大きな組織に対して疑念を抱いています。大きな組織は経営が行き届いていない、公益のために経営されていない、そして彼らの言うことは信用できない、と考えているのです。
特に大企業に関しては、問題がもう1つあります。それは、サステナビリティに関する約束が過剰で、実際には十分に達成できていないという問題です。善意から行動した企業でさえ、約束を撤回せざるを得なくなっています。例えば、デンマークの玩具大手Lego は、2021年に発表した「2年以内に、ペットボトルをリサイクルした素材でブロックを作る」という計画を、2023年9月にやむなく撤回しました。
こうした混乱の中で、企業のコミュニケーション担当者は「撤退するか、それとも関与するか」という問題に直面しています。Bowen Craggs は、「Index Snapshot」のリーダー企業と同様に、関与することが重要だと考えています。
世界最高の企業コミュニケーションズのスナップショット
アメリカのビジネス誌Forbesによってランク付けされた、世界的な大企業100社のデジタルコミュニケーションをモニターし、ランキングしたのが「Bowen Craggs Index」です。Bowen Craggsのコンサルタントは、これら100社に掲載された企業と顧客企業のアウトプットを定期的にレビューし、継続的にIndexを更新しています。
スナップショットはその名の通り、ある時点でのランキングを表したもので、企業の順位は上下しながら、1年を通して変動します。「Bowen Craggs Index Snapshot report」は、現時点でのリーディングカンパニーや、企業のコミュニケーション担当者が知っておくべきトレンドやベストプラクティスなどを知ることができます。
ここ数年Bowen Craggs Indexの上位を占めているのは、スイスの食品・飲料会社Nestléと、イギリスのエネルギー大手bpです。ランキング1位のNestlé は、今年さらにスコアを上げ、280点満点中234点を獲得しました。同社は今年、サステナビリティに関するカテゴリーを改善し、「About Us」カテゴリーを刷新したほか、TikTokチャンネルを開設しました。僅差で2位のbpは、投資家向けカテゴリーをリニューアルし、求職者と顧客向けのカスタマージャーニーを改善したことで、スコアを230に伸ばしました。
両社ともに立ち止まることなく、より良いデジタルチャネルを維持するため、技術革新への投資を継続しています。
上位2社以外では、ドイツの大手エンジニアリング会社Bosch、アメリカの通信会社Verizon、イギリスの製薬会社GSK、アメリカの半導体関連NXP、イギリスのエネルギー大手Shellなどの企業が順位を上げました。一方、順位を下げた企業もあり、年間を通じてランキングには大きな動きがありました。詳しくはレポートをご覧ください。
トレンドとベストプラクティス
また、レポート内では、反発の中でもコミュニケーションを成功させるために、企業のコミュニケーション担当者が知っておくべきトレンドとベストプラクティスを、数多く明らかにしています。ここでは、そのうちの3つをご紹介します:
企業がデジタルチャネルで、サステナビリティに関して最先端のコミュニケーションを実施している例は稀です。ほとんどの企業が、環境や社会のためになる計画の伝え方を、さらに洗練させる必要があることは明らかです。
2.「バービーランド」から飛び立つのもOK
映画「バービー」の中で、主人公がバービーランドと現実世界のどちらを選ぶか迫られたように、企業のコミュニケーション担当者も選択する必要があります。まずは、机上の空論を横へ置き、サステナビリティに関する計画と行動の現状について、真実を伝えましょう。次に、環境に関するメッセージと、サステナビリティとは無関係ですが、求職者・従業員・投資家・顧客などステークホルダーからの評判を高める企業メッセージとの、バランスを見つけましょう。
Bowen Craggsは、世界的な企業Webサイトの一部を対象に、ユーザー調査を実施しました。今年、多くの企業が反発に直面しました。企業がニュースの見出しを飾ると、不満を抱いた人々が批判するためにWebサイトへ殺到したのです。しかし、中にはこの困難な経験を、世界的な企業Webプレゼンスにとっての勝利に変えた企業もあります。私たちはその詳細をレポート内で紹介しています。
組織としてのメッセージ・ユーザーの意見・デジタルチャネルを同期させるために、Bowen Craggsの詳細なレポートをダウンロードして、トレンド・教訓・ベストプラクティスを活用してください。
ますます困難でやりがいのあるデジタル環境において、企業が反発を乗り越えて、効果的なコミュニケーションを図る時が来ました。