企業Webサイトにおけるスポンサーシップとパートナーシップの活用:ラグビーワールドカップのパートナー企業による事例
スポンサーシップやパートナーシップは、企業Webサイトへの注目を集め、企業の社会的責任に対する取り組みを強力に裏付けるものとなります。
(この記事は、 Bowen Craggs社のWebサイト「Our Thinking」において2023年11月8日に公開された記事「Leveraging Sponsorship and Partnership Initiatives on Your Corporate Website: a look at Rugby World Cup partnersの日本語訳です)
たとえこれらのスポンサーシップとパートナーシップ活動が、サステナビリティのカテゴリーにうまく収まらないとしても、特に環境・社会・ガバナンスの取り組みと直接的には一致していなくても、その価値を過小評価すべきではありません。スポンサーシップやパートナーシップについて知るために、新たな訪問者がサイトを訪れる可能性がありますし、評価を築いていく貴重な機会になります。
以下の事例では、企業がラグビーワールドカップ2023とのパートナーシップを、企業のデジタル資産全体でどのように活用したのかを紹介していきます。
Société Générale、テーマを大きく取り上げました
フランスの銀行大手Société Généraleは、Webサイトや公式SNSで、ラグビーワールドカップを大きく取り上げました。決勝戦後の1週間、同社のトップページを飾る5つの記事のうち、2つがラグビーに関する記事でした。さらに、すべてのSNSでも、ワールドカップだけではなく、地元クラブのイベント、ワールドウィルチェアーラグビー(車いすラグビーの国際統括団体)への支援など、ラグビー関連のコンテンツが目立ちました。
Société Généraleは、パートナーシップを効果的に活用し、スポーツとその関連活動への公約を裏付ける豊富なコンテンツを作成しました。ラグビーへの関心を強く打ち出した同社のWebサイトは、大会中や大会後にラグビーファンを引きつけた可能性が高いといえます。また、ワールドウィルチェアーラグビーとのパートナーシップなど、関連活動の可視化が進んだことで、同社のスポーツへの関わりが、より幅広い社会貢献活動のきっかけとしても位置付けられました。
Capgemini と Mastercard - ラグビーを企業メッセージに組み込む
フランスのコンサルティングファームCapgeminiは、「About us > Passion for sport > World Rugby」というサブカテゴリー全体を、ラグビーに特化しています。これは、訪問者にラグビー関連情報の掲載場所をわかりやすく提示し、ワールドカップ終了後もラグビー関連の情報が目に留まるようにするためです。
コンテンツでは、Capgeminiとラグビーというスポーツが共有する、価値観と相互貢献を強調しています。例えば、ラグビーにおけるテクノロジーの活用や、ダイバーシティやインクルージョンの推進役をラグビーが果たしていることを紹介する記事もあります。なおCapgeminiは、ラグビーに特化したサブカテゴリーで紹介している「Women in Rugby」のスポンサーも務めています。
アメリカの金融大手Mastercardは、ラグビーの社会的影響に関する学術研究と提携することで、同様のアプローチを採用しています。
ラグビーについての考察を、企業の専門分野や既存の企業責任の取り組みと統合することによって、ワールドカップが終了した後も、スポーツに関するコンテンツが企業サイト上で関連性を維持できます。