TikTokとInstagramによる革新:企業向けソーシャルメディアの新境地
SNSと企業Webサイトは切り離された領域ではありません。包括的で一貫したデジタルプレゼンスを構築するために、連携することが重要です。
(この記事は、 Bowen Craggs社のWebサイト「Our Thinking」において2023年12月14日に公開された記事「Innovation on TikTok and Instagram: the new frontier of corporate social media」の日本語訳です)
ここでは、企業に最も人気があるSNSチャネルは何か、InstagramとTikTokはどのような革新をおこなったのか、簡単に紹介していきます。
企業で最も人気があるSNSは?
Bowen Craggs Indexの上位ランク企業では、以下のSNSの活用例が目立っています。
- LinkedIn: 企業コミュニケーションのトーンやトピックに適しているうえ、専門家やプロの訪問者にリーチするのにも最適です。
- Twitter/X: 運営企業や機能に変化があったものの、依然として企業コミュニケーションチームにとって価値があり、一般的に利用されています。賛否両論があるにもかかわらず、ほとんどの企業は(今のところ)オーガニック投稿のために、このチャネルを使い続けています。
- Facebook: 若年層からの人気は下降気味ですが、他のユーザー層にリーチするSNSとしては今もなお効果的です。
- YouTube: SlideShareで、プレゼンテーションやFlickrの画像を公開するのと同じように、主に企業が持つ動画を公開するのに利用されます。
- Instagram: 中心はビジュアルコンテンツですが、企業プレゼンスという視点でも一般的なSNSになりました。
- TikTok: 若年層にリーチするための新興SNSで、よりカジュアルなコンテンツや人気のトレンドを活用する機会が生まれています。
SNSにおける「構造」の制限を乗り越える
情報の見せ方を自社でコントロールできるWebサイトとは異なり、SNSには既存のデザイン構造があります。そのため、必ずしも最適な方法でコンテンツを見せられるとは限りません。しかし、このような制限のもとでも、コンテンツを整理し、認知性を高めるための対策を講じることはできます。Below are examples from Istagram and TikTok.以下はIstagramとTikTokの例です。
Instagram -「ハイライト」 と 「リンクインバイオ」
Instagramのストーリーは24時間で消えてしまいます。しかし、ハイライト機能を使えば、ストーリーのコレクションを投稿の上に集約し、トピックを常に目につく状態にしておけます。また、ハイライトはトピックごとにグループ化できるので、フィードの上部に固定表示させて、Webサイトのメニューのような役割を持たせることもできます。デンマークの製薬企業Novo Nordisk Pharmaは、特にこれをうまく活用しており、視覚的に一貫したハイライトによって、主要な企業コンテンツへとナビゲートしています。
企業のInstagramアカウントで人気となっている、もう1つの機能は「リンクインバイオ」です。Instagramの投稿は通常、ハイパーリンクに対応していません。しかし、この機能を使えば、関連コンテンツへのリンクを提供できます。ノルウェーのアルミニウム製造企業Norsk Hydroのリンクインバイオは、非常に優れています。他のSNSや企業サイトの主要ページ、Instagramの投稿で言及しているコンテンツへのリンクなどを、わかりやすく提供しています。
TikTok - 最初のステップと「プレイリスト」
TikTokは、刺激的なSNSで、若いユーザーにリーチするのに最適です。Bowen Craggs Indexランキングの上位企業も、徐々にこのSNSへの参入を始めています。例えば、スイスの飲食品大手Nestléは、2023年9月初めにアカウントを開設しました。
さらに、フランスの高級ブランドグループLVMHのように、このSNSですでに存在感を示している企業は、プレイリストを使って効果的にコンテンツを構成していいます。この機能はInstagramのハイライトに似ており、さまざまな関連コンテンツの構造化と視認性を高めるのに役立ちます。