イギリスの通信サービス規制当局から学ぶ - 一律の対応では、多様なSNSに対応できない
先日、ロンドンで開催されたDigital Comms Engagementカンファレンスで見た、英国情報通信庁OfcomのTony Finnegan氏によるプレゼンテーションは、興味深い内容でした。
(この記事は、 Bowen Craggs社のWebサイト「Our Thinking」において2024年2月22日に公開された記事「Take it from the UK regulator of communications services - one size does not fit all on social」の日本語訳です)
Ofcomのコミュニケーション戦略に関する洞察は、特に勉強になりました。さまざまなコミュニケーション・チャネルに関する「幅広い知識」と、特にインターネットの利用に関する年次報告書「Online Nation」でも強調されている「説得力のある研究」に裏打ちされた、Ofcomのアプローチは際立っていました。
プレゼンテーションの中でTony氏は、Ofcomの戦略は、SNSプラットフォームに関する豊富な洞察だけに依存しているわけではありません。テーマ・形式に基づいてコンテンツのパフォーマンスを評価することを基本としています、と強調しました。このアプローチはOfcomにとって、各チャネルのユーザーを明確にするだけではなく、ユーザーの関心を特定し、ユーザーを引きつける最も効果的な形式を特定するのにも役立っています。
このアプローチはOfcomにとって、各チャネルのユーザーを明確にするだけではなく、ユーザーの関心を特定し、ユーザーを引きつける最も効果的な形式を特定するのにも役立っています。このアプローチに沿って、Ofcomは公式TikTokのアカウントを開設した際には、6週間でコンテンツの企画・設計・開発を実施しました。そして、テーマや形式ごとにパフォーマンスを監視し、全体的なコンテンツ戦略を洗練させるための貴重なデータを収集しました。
コミュニケーション・チャネルについて、非常に広範な洞察を持つ組織の1つであるOfcomが、コンテンツのパフォーマンス分析に対する、より洗練されたアプローチを提唱していることには説得力があります。どのコンテンツと形式が、なぜ、どこで機能するのかを本当に理解するためは、各チャネルの一般的な理解に頼るのではなく、特定の投稿のパフォーマンスを評価することが重要だと強調しています。