Novo Nordiskにおける、サステナビリティ・ガバナンスの革新
デンマークの製薬大手Novo Nordiskは、Webサイトの「Sustainable Business」カテゴリーに、Sustainability Advisory Council(サステナビリティ諮問委員会)の各メンバーが、同社のESG目標を紹介する動画を掲載しています。
(この記事は、 Bowen Craggs社のWebサイト「Our Thinking」において2024年8月15日に公開された記事「Innovation in sustainability governance at Novo Nordisk」の日本語訳です)

Novo Nordiskは、ESGポータルにSustainability Advisory Councilの動画を掲載しています
この動画には、委員会のメンバーだけではなく、Novo NordiskのCEOも出演し、患者の声に耳を傾けることの重要性や、世界的な糖尿病の啓発活動への使命について語っています。
さらに動画には、数々の課題を抱える社会に、回復力の構築を目指す組織Resilience RisingのCEOとして著名な、Seth Schultz氏も参加していて、製薬業界を名指しで批判しています。このNovo Nordiskが主導する議論において、この行動は大胆かつ非常に効果的だといえるでしょう。「私は、製薬業界がしていることを、十分とは思いません。世界中で起こっている糖尿病の驚異的なデータを、ちゃんと認識していないのではないでしょうか」とSeth Schultz氏は述べ、公然と製薬業界の責任を追及しています。
元アメリカ合衆国保健福祉長官のDonna E. Shalala氏も、この動画に登場する著名な人物の一人です。「患者は、経済・倫理・環境の面から、進歩的な企業を求めている」と、彼女は改めて強調しています。
このような発言を企業の動画に含めることは異例であり、すがすがしいほど大胆で勇気があり、効果的なアプローチです。
このアプローチは、Novo Nordiskが透明なコミュニケーションを優先していることに加えて、主要なESG意思決定機関を活用して、健全で活発な議論を促進していることを証明しています。