2015年のWeb標準
エグゼクティブ・フェロー 木達gihyo.jpの新春特別企画に、当社のフロントエンド・エンジニアの渡邉卓さんが「2015年のWeb標準」と題して寄稿しました。もしまだお読みでない方がいらっしゃいましたら、是非ご一読いただければと思います。主なトピックスとして、以下の3点が取り上げられています。
- より広範なHTML5仕様の一般化・HTML5.1仕様の利用増加
- ECMAScript 6仕様の利用増加
- IE7・IE8 未サポートWebサイト増加
同記事のなかで、個人的に印象深かったのはIEのベンダーサポートに関するくだりです。
まだIE6サポート終了の余韻が残る2014年8月7日,Microsoftは重大な告知を行いました。それは,非常にかいつまんでいえば「IE7,IE8,IE10のサポートを,2016年1月12日に終了する」という宣言でした。
古いバージョンのブラウザをサポートし続けることに関しては、より多くの時間的・金銭的コストが必要となってしまうのみならず、それが一種の足かせとなって、Webフロントエンドの開発において新しい技術や表現の採用を見送らざるを得ない状況が少なからずあったと思います。ユーザー数の多いIEについては、特にその傾向が顕著だったのではないでしょうか。
Webサイトを今年リニューアルする、ないし2016年以降に向けてリニューアルの検討を開始する場合、上記に引用したIEのベンダーサポートのお話は、要件定義において勘案すべきポイントの一つとなるでしょう。ベンダーが公式にサポートをしないブラウザについては、余程の理由がない限りWebサイトの側で対応すべきとは考えられませんし、むしろ対応しないことより最新の技術なり表現を採用する機会が増えたり、表示パフォーマンス高速化といった恩恵を授かることができるかもしれません。