Safari v10.1 の新機能と仕様
UI開発者 宇賀2017年1月25日、Appleが開発しているSafariの最新バージョンとなる「Safari v10.1」に搭載される新機能と仕様が公開されました。
ECMAScript 2016およびECMAScript 2017が実装される点や、XMLHttpRequestの新しい通信手段として存在しているFetch APIが実装されることなどが話題となっています。
HTMLについても、a要素がdownload属性をサポートするようになり、ファイルをダウンロードするためのリンクということを明示できるようになりました。download属性は値を持たせなくても機能しますが、値を持たせることで指定した値をファイル名としてファイルをダウンロードさせることができます。
<a href="dummy" download="hoge">ダウンロード</a>
それから、CSSでも以前から話題となっていたdisplayプロパティの1つ、gridがサポートされます。ChromeやFirefoxでもデフォルトのままでは動作しないのが現状※ですが、CSS Grid Layout Moduleを用いることができるようになれば今まで以上に柔軟なレイアウトを実現できます。tableやflex、floatプロパティ、ちょっと違った角度からだとCSS Shapesなど、たびたび注目されるレイアウト関連のプロパティだけに、Safari10.1がGrid Layoutを正式実装することでその他のベンダーの今後の動きにも影響がありそうです。
アクセシビリティについては、Media Queryでprefers-reduced-motionという値がサポートされました。これにより、端末の設定で視差効果を減らす設定にしているユーザー向けのCSSを記述することが可能になりました。
ユーザーが閲覧する環境の変化は、Webサイトやアプリを制作する開発者にとっても重要なことです。もちろん新たな仕様が実装されてきているのはSafariだけではないため、各ベンダーの実装状況を今後も追いかけていきたいと考えています。
※ ブラウザの設定を変更することで動作させることができます