Google AMP Cacheの活用方法
UI開発者 木村AMP HTMLの最大の特徴である「表示速度の高速化」を実現しているのはパフォーマンスを考慮された仕様と、Google AMP Cacheによるキャッシュ機能です。
今回はGoogle AMP Cacheを活用し、キャッシュによるトラブル発生の可能性を低くする方法をご紹介します。
Google AMP Cacheとは
ユーザーがAMPページに訪問した際に、Googleの所有しているサーバーを参照させることで表示速度の高速化を図る仕組みをGoogle AMP Cacheといいます。その仕様上、ユーザーは本来のAMPページのURLとは異なるURLに誘導されます。
AMP Cache URLの確認方法
Google AMP Cacheによって誘導されるURLをAMP Cache URLといい、元のURLから自動的に生成します。AMP Cache URLの詳しい仕様はOverview | Google AMP Cache | Google Developersに記載されています。
AMP Cache URLはAMP対応をする上で必須の情報ではありませんが、AMP Cache URLを利用することで確実性の高い検証やGoogle AMP Cacheの更新を容易に行うことが可能です。
例えば、Google AMP Cacheにファイルがキャッシュされていなかった場合、AMP Cache URLにアクセスしてもページは表示されないため、AMP HTML構文の見直しや、Google AMP Cacheの申請を再度行う必要があることがわかります。
AMP Cache URLを確認する手軽な方法の一つとして、AMP Projectが公開しているUsing the Google AMP Cacheというページがあります。使用方法は、AMPページのURLを入力フォームに入力し「Convert」をクリックするだけです。
例として、以前投稿した「AMP HTMLでアクセス解析をする方法」という記事のAMPページのURLをAMP Cache URLに変換した結果がこちらです。
// 通常のURL
https://www.mitsue.co.jp/knowledge/blog/frontend/201703/31_1517_amp.html
// 変換後のAMP Cache URL
https://www-mitsue-co-jp.cdn.ampproject.org/c/s/www.mitsue.co.jp/knowledge/blog/frontend/201703/31_1517_amp.html
変換前と後を見比べると、ドメインがwww.mitsue.co.jpからcdn.ampproject.orgに変わり、AMP Cache URLに変換されています。変換されたAMP Cache URLにアクセスすると、正常にページが表示されていることが確認できます。
Google AMP Cacheへの申請
AMPページがGoogle AMP Cacheにキャッシュされるためには、基本的にGoogleクローラにページを訪問してもらう必要がありますが、ページの公開・編集後、すぐにGoogleクローラが訪問するとは限りません。
できる限り早くGoogleクローラに訪問してもらうためには、Google Search Consoleを使用し、サイトマップを送信するか、Fetch as Googleでインデックス登録のリクエストを行うことで、Googleクローラにページを訪問してもらうことができます。Fetch as Googleでリクエストを登録する場合は、URLごとに登録するため、対象URLが複数ある場合はサイトマップを送信した方がより効率的です。
Google AMP Cacheの更新
Google AMP CacheはGoogleの所有しているサーバーなので、手動での更新ができません。そのため、AMPページを編集してもGoogle AMP Cacheに古い情報が残り、ユーザーが古い情報を閲覧してしまう可能性があります。
Google AMP Cacheを最新の状態に更新するには、Google Search Consoleで再度申請を行う必要がありますが、より手軽な方法が存在します。
Google AMP Cacheはユーザーが訪問した時、元のAMPページに更新箇所が無いか確認し、それ以降のユーザーに最新の情報を提供する仕組みになっています。その仕組みを利用し、AMPページを更新した際には、一度AMP Cache URLにアクセスするだけでコンテンツを最新の状態に更新することが可能になります。
まとめ
Google AMP Cacheを適度に更新することで、トラブルの防止につながります。すでにAMPを導入している方は、AMP Cache URLを確認してみたり、Google AMP Cacheの更新を習慣にするとトラブル発生の可能性が低くなります。
また、Google AMP Cacheのラグなどを懸念し、AMP導入に踏み出せなかった方も上記のような簡単な手順で、更新や精度の高い検証を行うことも可能ですので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。