ECMAScript 2018に入るかもしれない新仕様たち
UI開発者 渡邉去る2017年6月27日、ECMAScript 2017(HTML版)がリリースされました。 新仕様の一覧はECMAScript 2016+ compatibility tableから参照することができます。
さて、ECMAScriptのリリースサイクルが早まったこともあって、すでにECMAScript 2018の策定がスタートしています。 この状況のなかで、早速ECMAScript 2018に入るかもしれない新仕様たちのStage状況が更新され、リストがECMAScript Dailyに掲載されました(リストの内容は現在議論されているECMAScript仕様の一部です。議論中であるすべての新仕様一覧は、TC39のGitHubを参照してください)。
今回は、目をひく新仕様として、一気にStage 0からStage 3になったOptional catch bindingをとりあげます。 この仕様は、現状必ず書かなければならないcatch節の引数を、省略できるようにするというものです。
たとえば:
try {
// code
} catch (error) {
// code
}
としなければならなかったものを:
try {
// code
} catch {
// code
}
のように、(error)
部分を省略できるようになります。
エラー情報を捨ててもよい場合(例:Polyfillライブラリの実装時)には、便利な仕様かもしれませんね。
このように、ECMAScriptをとりまく状況は、めまぐるしい速さで変化し続けています。 また、Webブラウザ側の実装も、急速に出そろいつつあります。 ECMAScript Dailyのフィードを購読したり、TC39のGitHubをWatchしたりするなどして、常に新鮮な情報を得ることが大事な局面にあるといっても過言ではないでしょう。
今後のECMAScript新仕様動向も、楽しみですね。