Google Chrome 64に搭載されたAudioWorkletとは?
UI開発者 泉口Google Chrome 64へAudioWorkletが実験的機能として搭載されました。
AudioWorkletとは、Web Audio APIの仕様の一つでメインスレッドとは異なるワーカースレッドを使用してオーディオ直接生成、処理を行うインタフェースです。
仕様策定段階では名称がAudioWorkerでしたが、CSSに関連するPaintWorkletやAnimationWorkletに伴い、メインスレッドに依存しない独立したAPIをWorkletと総称されるようになりました。
元々オーディオの直接的な処理はScriptProcessorNodeが定義されていましたが、ダブルバッファリングやメインスレッドで実行される事からのノイズの発生や発音までの遅延などいくつかの問題があり、AudioWorkletに置き換えられる形でScriptProcessorNodeは廃止予定になっています。
現状は実験的機能ため、chrome://flags/
から「Experimental Web Platform features」を有効にする必要があります。
AudioWorkletの仕様についてはWeb Audio API - 2.32 The AudioWorklet Interfaceを、Google ChromeにおけるデモについてはAudioWorklet | Chrome WebAudio Samplesをご参照ください。