4月24日はJS Naked Day
エグゼクティブ・フェロー 木達来る4月24日は、JavaScriptを使用しない年に1度のお祭りの日、「JS Naked Day」だそうです。JS Naked Dayの冒頭にある概要を、以下に訳します。
JS Naked Day promotes the rule of least power. That is: start with HTML for semantic markup and CSS for styling. Use the web platform (especially forms!) for interactivity. And then, progressively upgrade with JavaScript for advanced interactivity. In plain terms: your website should work without JavaScript enabled.
JS Naked Dayは、最小パワーのルール(The Rule of Least Power)を推進します。それがどういうことかというと、セマンティックなマークアップにはHTMLを、スタイリングにはCSSを使います。インタラクティビティには、Webプラットフォーム(特にフォーム!)を使いましょう。そして、より高度なインタラクティビティを実現すべく、JavaScriptで段階的にアップグレードします。シンプルに言って、あなたのWebサイトはJavaScriptが無効であっても動作するはずです。
上記は、見聞きする機会こそ減ったものの現在もなお重要な考え方、プログレッシブエンハンスメントそのものに聞こえます。ちなみになぜ4月24日がJS Naked Dayに選ばれたかというと、HTTPレスポンスコードの424 Failed Dependencyに由来するのだそう。
また、ひょっとすると名前から察しのついた方がいらっしゃるかもしれませんが、JS Naked DayはCSS Naked Day(こちらは毎年4月9日)にインスパイアされたもののようです。CSS Naked Dayについては遥か昔、Web標準Blogの時代に何度か記事を書きました:
- 再び裸になるとき(2007年4月4日)
- <body>を露わにすること、それを愛するということ(2008年4月9日)
- CSS Naked Day(2009年4月9日)
JavaScriptは、現代の商用サイトにおいて使わないサイトは無いと言ってよいくらい、必要不可欠な技術です。複雑で高度な機能を提供するWebアプリケーションでは特に、JavaScriptが有効であることが大前提になっているものが珍しくありません。従い、JS Naked Dayが果たしてどれだけ流行るか、業界内で受け入れられるかといえば、難しいでしょう。
しかし、本来JavaScriptに頼らなくても良い部分ですらJavaScriptで実装してしまう傾向、行き過ぎたJavaScriptへの依存を、表示パフォーマンスに関する記事で目にすることがあります。また、さまざまな理由からJavaScriptを無効化しているユーザー、ないしJavaScriptを利用できないユーザーは、少数派かもしれませんが実在します。
JS Naked Dayのような企画を機に、改めてプログレッシブエンハンスメントの必要性や重要性、HTML/CSS/JavaScriptの適切な使い分けを再確認するのは、意義あることだと私は思います。