最も多言語対応の進んだWebサイトとは?
(この記事は、2016年4月12日に公開された記事「What's the most multilingual website?」の日本語訳です。)
私はよく、インターネット上で最も多言語対応の進んだWebサイトの例としてWikipediaを挙げます。
多言語対応は、Wikipediaが2016年版Webグローバリゼーション・レポートカードにおいて第3位にランクインした最たる理由です。
しかし、Wikipediaは多言語対応においてナンバーワンではありません。
Jehovah's WitnessesのWebサイトこそ、ナンバーワンと言わざるをえません。
以下の画面キャプチャには部分的にしか表示されていませんが、Jehovah's Witnessesのサイトは600近くの言語をサポートしており、これは2010年時点の400から増加しています。
一方、Wikipediaがサポートしている言語の数はたったの271です。
Googleにおいてはたったの125言語です。
(「たったの」と「125言語」を同じ文の中で書き記すのは常軌を逸している、と感じます。)
「サポートしている言語」というフレーズが意図するところを私は明確にすべきですね。Jehovah'sのWebサイトでサポートされている言語の多くは、ごく一部のコンテンツにしか現れません。ページ数にして12ページやそこら程度です。そしてそのコンテンツは静的であって、毎月、ないし毎年の更新を必要としないような内容です。それでもやはり、600言語のサポートは注目に価する偉業と認めざるをえません。
以下の画面キャプチャはマラーティー語で書かれたページの例です:
グローバルゲートウェイについて私が強調したいのは、メニューが利用可能なすべての言語(ローカル言語で表示される)を含んでいることです。そして同じく重要なこととして、グローバルゲートウェイのアイコンがすべてのページの右上隅に設置されています:
私は、「翻訳」よりもグローバルゲートウェイの存在を示唆する目的においては、地球のアイコンの方を好みます。
Jehovah's Witnessesのサイトと比べ、他の宗教関連のWebサイトはどうでしょうか?
The Church of Jesus Christ of Latter-day Saintsは115言語をサポートしており、数年前の40言語からの増加を考えれば、これは素晴らしいことです。
また同サイトはグローバルゲートウェイについても大きく改善されました。言語メニューを以下の画面キャプチャで示します:
そしてグローバルゲートウェイを強調するために、地球のアイコンが使われています:
The Holy Seeは10言語のサポートにとどまっていますが、それでも5年前と比べ数は増加しているのは立派です。
Christian Scienceのサイトを訪れてみたところ、年々進歩してきた結果、約20言語をサポートしています。
他にも幾つか、宗教関連のWebサイトをレビューしましたが、英語とスペイン語以外の言語をサポートしているサイトは見当たりませんでした。
Jehovah's Witnessesに迫る数の多言語対応に取り組もうというサイトが近く現れるかといえば難しいと思いますが、しかし競争が起こる様を見たいとは思います。もし私が多言語対応に優れたWebサイトを見落としていたなら、どうぞお知らせください。