ラグジュアリー業界で2016年の最優秀WebサイトはTiffany
(この記事は、2016年10月24日に公開された記事「Tiffany: The best luxury website of 2016」の日本語訳です。)
今年、2016年版Webグローバリゼーション・レポートカードにおいて、ラグジュアリー業界では次の7サイトを調査しました:
- Burberry
- Cartier
- Gucci
- Hermès
- Louis Vuitton
- Ralph Lauren
- Tiffany
これらの中からトップに躍り出たのはTiffanyのWebサイトですが、その理由の大半はグローバルeコマースに対する投資によるものです。
ラグジュアリーブランドの多くはeコマースで出遅れており、またWebサイトのローカリゼーションやユーザビリティについては、今現在も道のりは遠い状況にあります。
調査したWebサイトで、使用されている言語は平均でたった10言語しかなく、これは他の多くのグローバルサイトから遅れをとっている理由の最たるものです。モバイル対応もそうですが、グローバルナビゲーションもまた、調査したWebサイトの多くで問題となっています。
その点、Tiffanyのサイトは、ラグジュアリー業界ではリーダー的存在です。Tiffanyは、ローカライズされたWebサイトに誘導するためにジオロケーションを使用しています。初めてアクセスしたユーザーには、以下のオーバーレイが表示されます:
そしてこれは、同じ.comドメインのサイトにドイツからアクセスした際に表示されるオーバーレイです:
これは些細な違いに映るかもしれませんが、顧客体験、ひいてはコンバージョンに対して大きな影響を生み出します。
Tiffanyはまた、モバイルフレンドリーなデザインを採用していますが、グローバルゲートウェイをフッターに配置しているのは好ましいとは言えません。Burberryも、次に示すドイツ向けのWebサイトに見られるように、グローバルゲートウェイへのリンクをフッターに置いています:
このレイアウトでは、ドイツ語がわからない人にとって、グローバルゲートウェイを見つけるのは決して容易くないでしょう。ファッションブランドで採用されているのは稀ですが、地球のアイコンはユーザビリティを大きく改善します。
グローバルなリーチと言えば、サポート言語数においてTiffanyはHermèsと同列首位です。しかしながら、ファッションブランドのサポート言語数は、「グローバル」Webサイトの基準の半分にも達していません。次のグラフが示すように、先進的なグローバルWebサイトの平均サポート言語数は今や30に達しています:
eコマースに投資するにつれ、ユーザーフレンドリーなグローバルゲートウェイや国別コードのサポート、モバイルサイトの表示高速化、地域向けコンテンツの充実といった基本的なユーザビリティ施策に、ラグジュアリーブランドは取り組まなければなりません。