2019年、プロフェッショナル・サービスで最も優れたWebサイトはDeloitteのサイト
(この記事は、2019年5月30日に公開された記事「Deloitte: The best professional services website of 2019」の日本語訳です。)
2019年版Webグローバリゼーション・レポートカードのために、プロフェッショナル・サービスのWebサイトで調査したのは以下の7社のサイトです:
- Accenture
- Capgemini
- Deloitte
- Ernst & Young
- Goldman Sachs
- KPMG
- PwC
レポートカードを作成し始めた(2003年)以来で初めてのことですが、このカテゴリーで調査対象となったすべての企業が、非常に目立つ(かつ重要な)変更をグローバルデザインに加えていました。
Deloitteは、サポート言語数(38言語)で他社をリードしています。昨年度から、同社は2つのローカルサイトを立ち上げました。Webデザインにおける変化はわずかでしたが、その変化はWebサイトをより顧客志向にする、私たちの見立てでは前向きなものに映ります。
以下に示すのは、Deloitteのフランス向けと日本向けそれぞれのトップページです。グローバルでの一貫性を保ちつつ、同時にローカライズされた(加えてローカルに制作された)コンテンツが多く見られます。まだまだ多くの企業が、ローカルに制作されたコンテンツの価値を過小評価し続けています。
Deloitteは、同じカテゴリーに属する企業のなかで、グローバルゲートウェイに地球のアイコンを使用した初めての企業でしたが、それは今も完璧にヘッダーに位置しています。たとえあなたが日本語を理解しなくとも、先に示した日本向けサイトの画面において、グローバルゲートウェイを見つけることはできるはずです。
かつてこのカテゴリーで首位に立ったことのあるKPMGは、過去数年のあいだにサポート言語数を減らし、ランクを下げています。同社はジオロケーションを使用していますが、その効能を十分に引き出せているとはいえない使い方です。
PwCはサポート言語数ではDeloitteに次いで2位です。同社は「insights」の名で知られる、ローカルに紐づけられたコンテンツの提供において、非常に良い取り組みをしています。残念なのは、グローバルゲートウェイが適切に実装されていないことです。考え方は悪くないのですが、あまりに複雑すぎるつくりが、かける労力に見合っていません(注記:PwCはその後、新しいグローバルゲートウェイを公開しました。ちょっとした変更ではありますが、確かに前進はしています)。
Accentureは言語のサポートで後れをとっていますが、昨年度は新たなサポート言語を追加しました。ローカル言語を用いた深みのあるコンテンツ提供に向け、やるべきことがまだ多くあります。
今年初めて調査対象に加わったのが、Goldman Sachsです。サポート言語数は11しかなく、グローバルゲートウェイも貧弱なため、残念ながら得点は好ましくありません。同社のローカルサイトの中には、ローカルなコンテンツのボリュームがあまりに少なく、「ローカルファサード(偽物のローカルサイト)」と思しきものも複数ありました。そのような第一印象を与えてしまっては再訪を期待するのは難しい、というのは常に心に留めておきましょう。提供するものすべてが偽に思われたなら、ユーザーの再訪を促すために相当なハードワークを強いられることになるでしょう。
また、以下に示す.comサイトに見られるように、グローバルゲートウェイの国名がローカル言語ではなく英語で表記されています。さらに注意深くご覧いただければ、国名のいくつかはメニューの外にはみ出して表示されているのがおわかりでしょう。これは厄介なエラーです。
言わずもがな、世界に対して自社をどう表現するか、Goldmanにはやるべきことが多くあります。
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