自動車業界のグローバルWebサイトで2020年のトップはVolvo
(この記事は、2020年4月15日に公開された記事「Volvo: The best global automotive website of 2020」の日本語訳です。)
2020年版Webグローバリゼーション・レポートカードにおいて、自動車業界からは以下に挙げる16のWebサイトを調査しました。
- Audi
- BMW
- Chevrolet
- Ford
- Honda
- Hyundai
- Land Rover
- Lexus
- Mercedes
- Nissan
- Porsche
- Subaru
- Tesla
- Toyota
- Volkswagen
- Volvo Cars
2年連続で総合1位の座に輝いたのが、Volvoです。ローカリゼーションの点ではまだまだ改善の余地がありますが、他の自動車メーカーにとって同社がグローバルビジネスを改善するきっかけになることを期待しています。
Volvoはサポート言語を増やし続けています。昨年はヨーロッパ言語から2言語を追加し、目下45言語をサポートしています。同社はまた、あらゆる市場に向け横断的にグローバルテンプレートを採用しています。以下に示すのは、アメリカと日本向けのモバイルサイトです:
Volvoは現地語を用いたSNSコンテンツの提供にも、他社と同等かそれ以上に力を入れています。以下に示すのは、フランス向けに公開しているコンテンツの例です:
訪問者の期待するWebサイトでもって出迎えるよう、Volvoはジオロケーションを用いています。ドイツ国内から.comドメインのサイトにアクセスした訪問者は、ドイツ語で書かれた歓迎メッセージを目にすることになります。
残念なことに、ローカルサイト上ではグローバルゲートウェイはフッターに置かれており、地球のアイコンが助けになるとはいえ、ユーザーにとっては使いにくい存在となっています。
グローバルナビゲーション戦略を改善のうえ、グローバル展開を継続した暁には、Volvoは2021年にもナンバーワンの座を維持する準備ができることでしょう。
続いて、昨年1年間の動きで特筆すべき2社について、ご紹介します。
Tesla
Teslaは、この1年でヨーロッパの3つの言語のサポートし、サポート言語数を20まで増やしました。同社はグローバルテンプレートを活用しており、以下に示すのはアメリカと日本向けのサイトです:
Teslaがグローバルゲートウェイをトップページから削除し、別のメニューとして実装した点は、大幅な後退として残念にも思います。
Volkswagen
昨年、Volkswagenは新しい曲線を取り入れたロゴと新しいWebデザインを発表しましたが、これまでのところ、フランスや中国などの少数の市場にしか展開されていません:
残念なことに、新しいデザインには視覚的なグローバルゲートウェイがありません。Volkswagenはジオロケーションを採用しており、例えば日本からの訪問者は自動的に日本向けのサイトに誘導されます。もし仮に、別の地域向けのサイトにアクセスしたいと考えた場合、ほとんど不可能と言えるでしょう。
Volkswagenが新しいデザインを採用してまだ日が浅いので、多くのサイトに適用する前に、よりユーザーフレンドリーなグローバルゲートウェイ戦略の採用が急務です。
以下、レポートカードからいくつか要点を紹介します:
- 自動車業界はかねてよりサポート言語においてリーダー的存在でした。平均サポート言語数は、全業界での平均を上回り、40以上です。
- ある企業は、自動車メーカーとして初めて50言語をサポートしました。
- この1年で16社のうち4社がサポート言語を追加しています。
- 大多数のWebサイトは、国別コードのサポートという優れた仕事をしています。
- グローバルナビゲーションを改善すべく、半数のWebサイトはジオロケーションを採用しています。自動車業界は、グローバルな製品を生み出すことに成功しているにもかかわらず、多くの地域でグローバルな一貫性をサポートするのに苦労してきました。その結果、Webサイトのメンテナンスにより多くのコストと時間が必要となっています。
2020年版Webグローバリゼーション・レポートカードでは、自動車業界に40ページ以上を割いています。レポートカードについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
詳細については、2020年版Webグローバリゼーション・レポートカードとWebグローバリゼーションのベストプラクティス&トレンド集 2020年版をチェックしてください。