ラグジュアリー業界の最優秀グローバルWebサイトは再びTiffany(そしてWebサイトのグローバリゼーションでラグジュアリー業界が遅れを取っている理由)
(この記事は、2020年7月13日に公開された記事「Tiffany again emerges as best global luxury website (and why luxury brands fail at web globalization)」の日本語訳です。)
2020年版Webグローバリゼーション・レポートカードにおいて、ラグジュアリー業界では次の8サイトを調査しました:
- Burberry
- Cartier
- Gucci
- Hermès
- Louis Vuitton
- Mont Blanc
- Rolex
- Tiffany
Tiffany
Tiffanyはこのカテゴリーで首位の座を維持していますが、そのTiffanyでさえ、ほとんどのグローバルWebサイトから遅れを取っていることは、強調しなければなりません。ベンチマークした全150サイト中、Tiffanyは94位に位置しています。
かつてないまでに世界中で多くの人々がオンライン購入をするにつれ、一つの単純な事実が当てはまります:ラグジュアリー業界がオンライン取引を受け入れるなら、ユーザーフレンドリーなグローバルゲートウェイ、国別コードのサポート、表示が高速なモバイル向けサイト、ローカライズされたコンテンツの深みなど、基本的なグローバルユーザビリティのノウハウも受け入れる必要があります。
ラグジュアリー業界のサイトは言語的なリーチでも遅れており、平均サポート言語数はわずか12で、これは全体の平均値である33を遥かに下回っています。
言語的リーチは、ラグジュアリー業界がしばしば取り組んでいる命題を明らかにします。それは、排他的でありながらも同時にアクセシブルであるための方法です。
ラグジュアリー業界は、言語を本当に必要なものとしてではなく、ある種の贅沢品として扱っているのです。
Webサイトの多くは、ナビゲーションをより良くする目的においてジオロケーションに依存していますが、誤って使用されることが少なくありません。 たとえば、Mont Blancはジオロケーションを使用し、ユーザーをローカルのWeb サイトへ自動的に誘導します(それが可能な場合)。しかし、自動的にユーザーを誘導する場合であっても、必要に応じユーザー自ら行き先を変更できるよう、グローバルゲートウェイを簡単に見つけられるようにする必要があります。Mont Blancのサイトは、そうはしていません。以下に示すように、モバイルサイトで表示されるゲートウェイは、メニューの最下部に埋もれてしまっています。地球柄のアイコンについては、十分にこなれたベストプラクティスを採用していますが。
Rolex
19言語(最近ではオランダ語とポーランド語を追加)のサポートにより、Rolexはサポート言語において他のラグジュアリーブランドをリードしています。AppleやLexusといったブランドと比べればかなり少ない言語数ですが、ラグジュアリー業界がグローバルな(そして言語的な)リーチにますます投資していることを示していると言えます。
今、Rolexは、それらの言語をユーザーに提示する方法を改善する必要があります。同社のグローバルゲートウェイ戦略は、改善の余地が多く残されています。
Hermès
たった9ヶ国語しかサポートしていない点で、Hermèsは同じカテゴリーで最下位のGucciと同じです。しかしながら、グローバルに一貫性のあるデザインをサポートしています。以下に示すのはフランス向けと.comサイトのトップページです:
残念ながら、テンプレート自体は12MB以上の容量があって、多くの市場のユーザーにとっては重すぎます。より厳しく容量に制限を設けることが望まれます。
より詳しくは......
2020年版Webグローバリゼーション・レポートカードでは、ラグジュアリー業界に12ページを割きました。レポートカードについてのご質問は、お気軽にお寄せください。
同レポートカードには、2020年版Webグローバリゼーション・ベストプラクティス&トレンド集が同梱されています。