パンデミックが言語サポートにもたらした影響
(この記事は、2021年3月25日に公開された記事「COVID flattened the language curve, and that's actually good news」の日本語訳です。)
私がWebグローバリゼーション・レポートカードを作り始めたのは、2003年のことです。それがグローバルサイトをベンチマークするものとしては初のレポートとなって以来、私はこれを毎年作成・公開しています。
その歴史において初めて、Webサイトにおけるサポート言語数の平均は、以下のグラフに示す通り、増加しませんでした。
このグラフがApple、Microsoft、Coca-Cola、Starbucks、Mercedesといった主要なグローバルブランドの状況に限って反映していることに、ご注意ください。一歩下がって、ランダムに数千のWebサイトを調査したとしたら、平均値は急激に下がるでしょう。
というのも目下、30以上の言語をサポートするWebサイトはほとんど無いからです。しかしこの1年、より多くの企業がサポート言語を減らすことを私は予想していました。大きな打撃を受けた旅行業界でさえ、言語数は安定していました。
CiscoやIBMをはじめ少なくない企業がサポート言語を減らしましたが、調査した3分の1近くのサイトは逆に増やしており、特定の業界ではグローバル経済に関して、楽観的な傾向が強く示唆されています。
例えばFedExは8つの言語を追加し、合計40近くまで言語サポートを拡大しました。ラトビア語、エストニア語、ギリシャ語を含む8つの言語をLoréalは追加しました。またRolexは3言語を追加しています。
パンデミックの衝撃とそれがもたらした後退を考慮しつつ、長期的に考えるなら、言語サポート拡大の可能性は、均一では無いにせよ全体的に認められます。いくつかの企業について、サポート言語数の遷移を以下に示します。
長きに渡りお伝えしてきたように、デバイスを繋ぐのはインターネットですが、人々を繋ぐのは言語です。
パンデミックから脱却するにつれ、またインドや東欧、東南アジアに進出する企業が増えるにつれ、言語サポートは勢いを増しながら拡大し続けるでしょう。
詳細は、最新のWebグローバリゼーション・レポートカードならびに同梱のWebグローバリゼーション ベストプラクティス&最新動向をご利用ください。