Märklinの鉄道模型と、言語にまつわる期待値の管理
(この記事は、2022年4月11日に公開された記事「Of Märklin model trains and managing language expectations」の日本語訳です。)
鉄道模型に情熱を傾ける人にとって、Märklinは他の追随を許さない存在です。いくつかの模型を見れば、それが実際の列車ではないなんて、信じ難いことでしょう。
幸いなことに、私には鉄道模型に思いを巡らす余裕なんてありません。余裕があったら、すぐ夢中になってしまうのは明らかです(私の弱点はタイプライターです)。
にもかかわらず、同社のWebサイトをしばらく見ているうち、アメリカ向けのサイト上にあった、ニュースレターのボタンをクリックしました:
すると、ドイツ語のニュースレター登録フォームにたどり着きました(Märklinはドイツの会社です):
理想を言えば、ニュースレターがドイツ語のものであることをクリックより前に把握できるよう、Märklinはニュースレターのボタンにそういう趣旨のテキストを含めるべきでした。そうすれば、私の時間と失望を少しは節約できたでしょう。
Webローカリゼーションでは、期待値を管理することが重要です。
Märklinは、別の複数の場所で、言語にまつわる期待をうまく管理しています。例えば、以下に示すように、英語で視聴できるビデオがあることを紹介しています。細かいことですが、これは重要なことです。
Webサイトのグローバリゼーションにおいて、あらゆるコンテンツをあらゆる言語でローカライズすることを目指して当然です。しかし、どう頑張ってもその目標を達成することはありません(少なくとも当分のあいだは)。
そういうわけで、言語とコンテンツのあいだに(どのサイトもそうであるように)ギャップがある場合、期待値を前向きに管理することに重点を置いてください。ローカライズしたコンテンツでギャップがあると、そのユーザーが用いる言語において、間違いなく失敗してしまうでしょう。