インターネットユーザーの多くは英語が母語ではない:あなたのWebサイトは世界に通用しますか?
(この記事は、2022年4月18日に公開された記事「Most internet users are not native-English speakers: Is your website world ready?」の日本語訳です。)
Webグローバリゼーション・レポートカードにおける4つの主要なベンチマーク基準のひとつに、グローバルリーチがあります。具体的には、どの言語をサポートしているか?また何カ国語をサポートしているか?です。
この基準において25点満点を獲得するには、Webサイトが50以上の言語をサポートしていなければなりません。
50言語は、とても多いように聞こえるでしょう。しかし、インターネットをグローバルにとらえるなら、50言語は決して多いとはいえません。世界中で何千という言語が使われているのですから、それに比べれば50言語など些細に聞こえます。
2022年版レポートカードで1位となったWikipediaは、350以上の言語をサポートしています。
Webサイトやソフトウェアのグローバル化においては、個々の言語のネイティブスピーカーの人数に基づいて「メジャーな」言語、「マイナーな」言語といった表現がよく用いられます。ドイツ語、フランス語、中国語はメジャーな言語とされています。いっぽう、マラーティー語(ネイティブスピーカー:8,300万人)やバングラ語/ベンガル語(ネイティブスピーカー:3億人)は、ネイティブスピーカーの数は多いものの、(欧米企業では)マイナー言語と見なされることが少なくありません。そうした類別は、企業が限られた翻訳リソースをより効率的に活用できるようにするためのものです。お金の使い方に優先順位をつけるのは当たり前のことですから、企業が特定の言語に他の言語よりも力を入れてサポートするのは理解できます。しかし、母語としてその言語を扱う側からすれば、マイナーな言語など存在しないことを忘れてはなりません。
以下に紹介するのは、世界41億のインターネットユーザーが話す言語の概要です:
ご覧のとおり、英語は主要言語ではありません(ただし、世界中で話されている「第二言語」としては、依然として支配的です)。最も多いのは「その他の言語」で、先進的なグローバルWebサイトと見なされる基準として50言語が妥当であることがよくわかります。
より多くの人々がインターネットを使い始めるのに伴い、ヒンディー語やアラビア語、インドネシア語、バングラ語などの言語がますます大きな割合を占めると予想されます。
最後に、Webサイトのグローバル化は目的地ではなく、旅そのものであることを心に留めておいてください。今年は1言語、来年もう1言語と追加していき、ある日振り返ると30言語以上をサポートしていた、ということも起こり得るのです。Honda、Coca-Cola、FedEx、Appleといった企業のように。
世界をリードするブランドの平均サポート言語数は、現在34言語です。
詳しくは、2022年版Webグローバリゼーション・レポートカードをご覧ください。