ローカリゼーションを重視し言語的リーチを広げつつあるかもしれないApple
(この記事は、2024年8月7日に公開された記事「Is Apple about to prioritize localization and expand its linguistic reach?」の日本語訳です。)
Appleの最近の開発者向けニュースレターが私の目を引いたのは、そのトップでローカリゼーションが取り上げられていたからです:
Appleは東南アジア、香港、台湾にフォーカスした無料のトレーニングセッションを提供しています。それらの地域は、アップルが長年にわたり多額の投資を行ってきた市場です(しかし、ローカライズされたアプリが用いるライブラリの詳細に至るまでを常にサポートしてきたわけではありません)。
こうした支援の取り組みは、ローカリゼーションについて教えを必要としている開発者だけでなく、Appleおよびその顧客にとっても有益なものです。
このニュースレターを受け取ったとき、Appleが(ようやく)ローカリゼーションを重視し始めたかもしれないと私は思いました。
レポートカードの読者であればよくご存知のように、Webサイトやソフトウェアのローカリゼーションという観点からすると、Appleはかなり劣勢に立たされてきました。収益の半分以上を米国外から得ているような大企業でありながら、Appleがサポートしている言語数は37と、比較的少数です。
また鋭い読者は、Appleがすでにレポートカードでグローバルサイトのトップ25にランクイン(16位)していることにお気づきでしょう。Appleが1位になれない理由はありません。それは優先順位、どの顧客に重きを置くかに依ります。英語を母語としない顧客、WebサイトからOS、アプリに至るまで、Appleが自分たちの言語をサポートしてくれることを望んでいる顧客に、どれだけ重きを置くかです。
ローカリゼーションは一般的にコストセンターとみなされ、投資とはみなされません。そしてAppleは、世界レベルの成長を享受するためにそれほど努力する必要がないという、幸運な立場にあります。しかし、成長は鈍化しており、Appleの経営層はローカリゼーションが不十分と見ているのかもしれません。
これから数カ月ないし1年のうちに、何が起こるか楽しみです。
注目しましょう!