2025年版Webグローバリゼーション・レポートカードが選んだ上位25サイト
(この記事は、2025年3月31日に公開された記事「The top 25 websites from the 2025 Web Globalization Report Card」の日本語訳です。)
Webグローバリゼーション・レポートカードの発行は、今年で21年目を迎えます。
物事が変われば変わるほど、実は変わらないものがあるものです。
例えば、トップを飾ったWikipediaは、300以上の言語をサポートし、軽量でグローバルに一貫したデザインを備えています。
Airbnbは、再び2位という結果でしたが、決して同じサイトのままというわけではありません。Webサイトは継続的にサポート言語を増やし続けていますが、最も重要なのは、AIを搭載した自動翻訳を先駆けていることです。言い換えれば、顧客や訪問者は、Webサイトを閲覧する際にコンテンツを自動的に翻訳するようオプトインできます(他のサイトは見習うのが賢明でしょう)。
そして3位のBoschは、多角化したグローバルブランドが、数多くの製品ラインにわたりグローバルな一貫性とローカルな柔軟性をどう調和させたかを示しています。
上位25サイトは以下の通りです:
- Wikipedia
- Airbnb
- Bosch
- IKEA
- Nestlé
- Pfizer
- Coca-Cola
- Philips
- Spotify
- Adobe
- DHL
- Visa
- Volvo Cars
- American Express
- Uber
- Tripadvisor
- Canon
- LG
- Apple
- Microsoft
- 3M
- Merck (MSD)
- Sanofi
- LDS.org
これら25のWebサイトは、平均65の言語をサポートしています。
これは、調査した150サイトすべての平均サポート言語数の34より、ずっと多いです。

上位サイトはどのように選ばれたか
サポート言語の多さだけで、上位にランクインすることはありません。最高のグローバルサイトとして認められるには、4つの重点エリアで優れている必要があります:
- グローバルリーチ(言語): インターネットはコンピューター同士をつなぎますが、人と人をつなぐのは言語です。このエリアで満点を獲得するには、Webサイトがアメリカ英語を除き50以上の言語をサポートしている必要があります。
- グローバルナビゲーション: ユーザーがローカライズされたWebサイトを見つけられない場合、そのサイトは存在しないも同然です。だからこそ、グローバルナビゲーション(「グローバルゲートウェイ」)が重要となります。
- グローバル/モバイル アーキテクチャ:Webサイトのデザインは、グローバルに一貫性を保ちながらも、ローカルなコンテンツや機能を可能にする柔軟性を備えていなければなりません。加えて、デザインはモバイルデバイスやユーザーの利用シーンに適応しなければなりません。グローバルな一貫性は、ユーザーが.comサイトとローカルサイトを行き来する際、信頼できるブランドや体験を提供するだけでなく、より効率的な管理をも可能にします。グローバルな一貫性に加え、モバイルデバイスのユーザーにも同様の(またはそれ以上の)体験を提供できるよう、サイトを構築する必要があります。レスポンシブデザインを採用するなど、モバイルデバイスでの閲覧に最適化すべきです。モバイルアプリは必須ではありませんが、アプリが利用できる場合は、デスクトップ向けのWebサイトと同等の言語サポートを提供する必要があります。
- ローカリゼーションとソーシャル:コンテンツはユーザーの国や文化、コミュニティに合わせてローカライズすべきです。ユーザーのために、すべてのWebサイトにわたってすべてのコンテンツを翻訳しなければならないわけではありませんが(そこまでする企業は稀です)、ポジティブな体験をするのに十分なコンテンツを翻訳する必要があります。言い換えるなら、ユーザーが製品やサービスを十分に理解し、購入をしたり、カスタマーサポートに問い合わせたりするのに十分なコンテンツを、自分の言語で見つけることができるかということです。さらに、現地のモデルを採用するなど、ビジュアル表現はローカライズされているでしょうか?また、ソーシャルメディア向けのコンテンツがユーザーの言語でサポートされ、ローカルサイト上で目立つようにすべきです。最後に、Webサイトが自動翻訳を使用し、コンテンツを未翻訳のままにするのではなく、ユーザーが必要に応じてコンテンツを「アンロック」できるようにしているかどうか確認します(Airbnbを参照)。
グローバルサイトのリーダーや主要トレンド(そう、AIを含みます)については、今後数週間のうちに、より多くを共有するつもりです。

より詳しくは2025年版Webグローバリゼーション・レポートカードのページをご覧ください。