行動は深層心理の現れ
ディレクター 田口人間の行動は、深層心理が具体的な形で現れたものだそうです。たとえば筆跡などはその分かりやすい例でしょう。以前筆跡診断の先生を取材させてもらったことがあるのですが、先生のお話によると筆跡を見ることでその人の特長を知ることができるのはもちろんのこと、意図的に筆跡(=行動)を変えることで深層心理へ影響させることができるそうです。つまり行動を変えることで心を変える事ができる、というお話でした。
私たちが普段扱っているマーケティングのデータはいわば「お客様の足跡」です。解析とは、いわばお客様の残した足跡という「行動」から、お客様の「心」を読み解く行為だと言ってもよいのではないでしょうか。
ではデータを分析し人の心を知ることができたらそこがゴールなのかというと、そうではないと思います。知って終わるのではなく、解析結果を元にお客様への接し方を変えることで、タッチポイントの向こうのお客様へこちらからも働きかけることができます。解析だけで終わらずに結果を踏まえたアクションをプラスすることで、お客様と企業やブランドとの間での心地よい関係を築いてゆけるのではないでしょうか。
過去と現在を知ることで将来を予測し、未来を変える。大げさかもしれませんが、アナリティクスはこうした可能性を秘めているのだと思います。