商品リスト広告の運用について
アナリスト 大里前回のブログに書いた通り、「運用できるマーケティング」にするために役立つ情報(具体的な事例やTips)を紹介したいと思います。
第1弾として紹介するのは、商品リスト広告です。では早速ですが、下記のキャプチャをご覧ください。
- Google ショッピング
- 検索結果画面
※ 上記の検索結果に表示された商品リストは「広告枠」です。通常の自然検索とは異なり、クリック毎に課金されます。
商品リスト広告は「Google ショッピング」と「検索結果」に商品が露出する広告になります。
出稿するには、「Adwords」および「Google Merchant Center」の2つのツールを使用します。Adwordsでは上限クリック単価や配信エリア・配信スケジュールなどを設定します。
Google Merchant Centerでは、指定のフォーマットに沿った形で商品リストをアップロード(手動・FTP・API)し、商品登録を行います。そして、申請が承認されると商品がGoogleショッピングや検索結果に表示されるようになります。作業としては単純ですが、事前に「運用」を考慮しておくことが重要です。
なぜ運用が重要になるかというと、Google Merchant Centerに登録していある商品リストは常に最新の状態を保つ必要があるからです。広告に記載されている金額と実際にWebサイトに表示されている金額が違っていたらユーザーは混乱しますし、クレームに発展する可能性も十分にあります。登録してある商品の数が多くなればなるほど、1つ1つ手動で管理するのは困難な作業というよりも現実的はありません。
セール等で一時的に特定の商品の金額を変更するのであれば、当然Google Merchant Centerに登録していある商品リストの金額も変更する必要がありますし、消費税が変更された際には全商品のデータを変更する必要があります。
「これでは、大変なだけじゃないか!」と思われたかもいるかもしれませんが、効率的に運用できる方法もございますので2点ほど紹介します。
1つ目は、自社のDBで保有している商品マスタとGoogle Merchant Centerに登録していある商品リストを自動で同期を取ってくれるツールを購入する。2つ目は、APIが公開されていますのでスクラッチで開発する。
どちらにせよ初期費用は掛かってしまうものの、取扱い商品数の規模によってはこのような方法も検討した方がよいでしょう。
「他社がやってるからウチもやってみよう!」というようなノリでなんとなく初めてしまい、いざ運用フェーズに入ったら工数ばかりかかって大赤字になってしまうケースもあると聞きます。また、期間限定で行うキャンペーンとは性質が異なりますので、無いとは思いますが、1カ月限定で商品リスト広告を行ってもコストばかりかかってしまうことは容易に想像できます。
ですので、こういった新しいソリューションを開始する際には「運用」の事も視野に入れて検討することが非常に大事です。例えば、「簡単に運用できるのか?」「運用に関する工数はどの程度か?」「修正・編集・追加等は簡単に行えるか?」「このサイト規模(商品数)で自動で同期してくれるツールを買うべきか?」などなど事前に想定することが重要です。
アドテクは進化が激しく、どんどんと新しいツールやソリューションが登場してきますので、検討する際には「それって本当に運用できるかな?」というのは事前に検討するクセを付けることをお勧めます。