DMPを理解する
アナリスト 大里デジタルマーケティング界隈だけでなく、Web業界やIT業界でも話題に上がることの多いDMPについて何回かに分けて書きたいと思います。
DMPを語るうえで外せないのがビックデータです。このビックデータという言葉は2011年の夏頃から普及し始めましたが、当初は一過性のブームと捉えられる風潮もありました。しかし今では一般用語として定着し現在に至るまで勢いは衰えることなく、ブログや書籍、セミナー、新聞、テレビ等でも取り上げられています。
爆発的にデータが増えていく現代において、当初は「沢山のデータを集めよう!」という文脈で語られていましたが、昨年頃から「このデータを活用しよう!」もしくは「このデータをお金に変えよう!」という次のフェーズに各企業の取り組みが進化していると感じます。その流れを受けて、2014年頃から頻繁に目にするようになったのはDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)です。
DMPの概念を簡単に説明すると、(読んで字のごとくですが)ただデータを収集するだけでなくデータをマネジメントするプラットフォームないしツールのことです。ただ、このDMPについてはまだ言葉の定義はあいまいな状態です。大枠については述べた通りですが、細部の話しになると各社意見がバラバラです。実際、Googleの社員の方も「Google アナリティクスはDMPか?とよく聞かれるが、DMPはまだ言葉の定義があいまいなため、安易に回答しないようにしている」とおっしゃっていました。
ソーシャル上のやり取りで、こんなやりとりを目にすることがあります。
「A社は●●をDMPと呼んでいるが、あれはDMPではない。こっちのツール△△こそがDMPだ」
「Google アナリティクス、BigQuery、DoubleClickを連携しただけではDMPとは呼べない」
大切なのは、言葉遊び的にDMPの定義が云々というところに時間を割くのではなく、DMPを使って「自社で何をしたいのか? 何ができるのか? 何をするか?」このあたりを明確にすることの方が重要です。
さらに踏み込むと、DMPを活用するには当然データを使いますので「そもそも必要なデータを収集できているのか?」次に「蓄えているデータは使える状態にあるのか?」さらに「運用はどのように行うのか?」など、DMPの定義よりも先に議論すべき内容があります。
私もGoogleのスタンスに倣いDMPの定義については言及しませんが、"データをマネジメントするプラットフォーム"を構築・運用する際のポイントや注意点などを、本ブログを通し複数回に分けて発信していきます。