【Google広告】ターゲティングに便利な「入札単価調整比」を使いこなそう
アナリスト 秋元Google広告の調整単価比とは
Google広告の調整単価比とは、ユーザーの属性や配信する時間などで入札単価を変動させる機能のことです。これによってコンバージョン確率が高いユーザーへの入札単価をあげることができ、重要なユーザーへの配信を逃さないようにすることができます。またコンバージョンの確率が低いユーザーには入札単価を低めにし、安価で配信できるときだけ配信という柔軟なターゲティング配信を行うことができます。
▼デバイスごとの入札単価調整比の例

調整単価比が使用できる主なターゲティング項目
調整単価比を適用できるターゲティング項目は下記の通りです。
- オーディエンス
- ユーザー属性(年齢、性別、世帯収入、子供の有無)
- デバイス
- 曜日
- 時間
ただし広告タイプによっては使用できないので注意が必要です。広告タイプと対応している調整単価比が使用可能な項目は以下の表の通りです。
▼主なGoogle広告と入札単価調整比の対応表(入札戦略が個別の入札単価の場合)
項目 | 検索広告 | ディスプレイ広告 | 動画広告 |
---|---|---|---|
興味関心 | 〇 | 〇 | × |
年齢・性別・収入 | 〇 | 〇 | × |
デバイスタイプ | 〇 | 〇 | 〇 |
地域 | 〇 | 〇 | 〇 |
曜日・時間 | 〇 | 〇 | 〇 |
調整単価比のメリット
調整単価比を使用するメリットは予算を効率よく、柔軟に割り振ることができることです。スーパーの広告を例に説明してみましょう。このスーパーは夜になるとタイムセールを行うので広告を17時~20時に積極的に配信したいと考えています。しかし、その時間帯だけの配信だと見逃されてしまうかもしれないので、それ以外の時間にも少しは配信を行いたいと考えています。
そんなときは「時間」で調整単価比使用します。
- 「広告のスケジュール」から鉛筆マークを押してスケジュールを作成
- 17時~20時の時間帯を指定して調整費を20%引き上げる
- 特定の状況(オーディエンスや時間帯)で多く配信したいが、ユーザーボリューム確保のために他の状況でも少し配信を行いたい。
- 配信または停止のような2択では決めきれないときに、20%カットするといった柔軟な対応をしたい。
- YouTube広告において、PCユーザーにはクリック目的として高単価でしっかりと配信したいが、モバイルやテレビユーザーには認知目的として安く大量に配信したい。
- 左のメニューより「キャンペーン」
- 設定したいキャンペーンをクリック
- 左メニューより「オーディエンス」を選択
- オーディエンスセグメントもしくはユーザーセグメントの「表を表示」のタブをクリック
- 表の中に「入札単価調整比」の列があればそこから鉛筆ボタンをクリックして設定
- 表になければ表右上の「表示項目」の「表示項目の変更」をクリック
- 「属性」のタブ内の「入札単価調整比」にチェックをつけて「適用」
- 「入札単価調整比」の列が増えるので、そこから鉛筆ボタンをクリックして設定
- 左のメニューより「キャンペーン」
- 設定したいキャンペーンをクリック
- 左メニューより「分析情報とレポート」の中の「広告が表示された日時と場所」を選択
- 「デバイス」のタブをクリック
- 表の中に「入札単価調整比」の列があればそこから鉛筆ボタンをクリックして設定
- 表になければ表右上の「表示項目」の「表示項目の変更」をクリック
- 「属性」のタブ内の「入札単価調整比」にチェックをつけて「適用」
- 「入札単価調整比」の列が増えるので、そこから鉛筆ボタンをクリックして設定


すると17時~20時の間だけ配信の単価を20%引き上げて広告配信をしてくれるため、広告の掲載が他の時間帯より増加しやすくなります。
このように特定の時間にのみ単価を引き上げることができるので、広告運用がより柔軟になって、予算の使い方が最適化できるようになります。上記の例では時間で説明しましたが、ユーザーのタイプやデバイス、地域などでも同様のことが行えます。
調整単価比の使用におすすめの状況
調整単価比を使用するのにおすすめの状況はいくつかあります。下記のようなケースには検討してみましょう。
各項目の調整単価比の設定方法
2025年2月現在は、下記の方法で調整単価比の設定ができます。アップデートによって少し設定方法が変わることがあるので、そのときは検索窓やヘルプなどを参照してみましょう。
オーディエンス、ユーザーセグメント、地域、曜日・時間の単価調整比を設定する方法
オーディエンス同様に左メニューから「地域」「広告のスケジュール」を選ぶことでこの2つも設定可能です。
デバイスの単価調整比を設定する方法
まとめ
入札単価調整比はとても便利な機能で、広告運用の幅を広げてくれます。Google広告の戦略にはコンバージョンの最大化など自動で広告単価を決める戦略がありますが、それだけでは結果が出ないことも多いと思います。またCVのデータが少なくて、コンバージョンの最大化が機能していないなど自動機能だけでは補えない部分も多くあるので、入札単価調整比を使ってターゲティングし、仮説を検証し、PDCAを回していきましょう。