Google Chrome 84が安定版に
エグゼクティブ・フェロー 木達検品に用いている主要ブラウザのアップデートについてお知らせします。
Google Chrome 84が安定版になり、デスクトップ版Chromeでバージョン84.0.4147.89がリリースされました(Chrome Releases: Stable Channel Update for Desktop)。
本バージョンで気になった点としてはまず、PWAにおけるアプリショートカットのサポートがあります。詳細はGet things done quickly with app shortcutsにあるのですが、WindowsやmacOSでは右クリックで、Androidではタップ長押しでショートカットメニューを提供できるようになりました。メニューの設定内容は、ウェブアプリマニフェストに記すことになります。これで一段と、ネイティブアプリらしい利便性をPWAに加えることができると思います。
また、TLS 1.0/TLS 1.1のサポートが削除されました。これは先だってFirefox 78.0がリリースされた際にも触れていますが、常時SSL/TLS化を行う際には、TLS 1.2以上を用いる必要があります。これに関連して、Chrome 84では安全ではない画像のURLをHTTPからHTTPSに書き換える機能(自動アップグレード)が有効になりました。もともとChrome 81で有効化の予定が、延期されていたものです(Google Online Security Blog: No More Mixed Messages About HTTPS参照)。
DevToolsに関しては、搭載のLighthouseがついにバージョン6.0.0となり、表示パフォーマンスに関しLargest Contentful Paint(LCP)とCumulative Layout Shift(CLS)という2つの新たな指標を用いた計測が行われるようになった......というのが要注目なのですけど(指標の詳細についてはWhat's New in Lighthouse 6.0参照)、個人的にはアクセシビリティ関連の情報を得やすくなった点が地味にありがたい改善だなと思いました。インスペクターから、各要素の名前(name)や役割(role)、キーボードによるフォーカスの可否を簡単に確認できます。
このアップデートには他にも数多くの修正(セキュリティに関する修正については38件)と改良が含まれています。新たに追加された主要な機能については、New in Chrome 84がわかりやすいでしょう。また、 DevToolsの変更点はWhat's New In DevTools (Chrome 84)にまとめられています。
次のメジャーバージョン、Chrome 85のリリースは、Chromium Dashによると2020年8月25日の予定のようです。