Google Chrome 98が安定版に
エグゼクティブ・フェロー 木達検品に用いている主要ブラウザのアップデートについてお知らせします。
Google Chrome 98の安定版がリリースされました。Windows向けには98.0.4758.80/81/82、macおよびLinux向けには98.0.4758.80が、それぞれデスクトップ版Chromeの最新バージョンです。(Chrome Releases: Stable Channel Update for Desktop)。
New in Chrome 98で個人的に注目したのはCOLRv1フォントのサポート。これはファイルサイズの小さなカラーベクターフォントで、表示パフォーマンスを著しく落とすことなく文字表現をリッチにすることができます。プラットフォーム間で絵文字に一貫性を持たせやすくなるメリットもありますが、他のブラウザのサポートはまだこれからのようです("COLRv1" | Can I use... Support tables for HTML5, CSS3, etc参照)。詳細はCOLRv1 Color Gradient Vector Fonts in Chrome 98をご覧ください。
また、いよいよバージョン番号が3桁となる日が近づいてきているわけですが、それが管理しているWebサイトやWebアプリなどで想定外の問題を引き起こさないよう、先行してバージョン番号を100に変更しテストに用いるための機能も、上述のページで紹介されています。このUA文字列を変更するエミュレーション機能自体はChrome 96から利用できるようになっており、詳細はForce Chrome major version to 100 in the User-Agent stringにあります。
What's New In DevTools (Chrome 98)で気になったのは、まずページ全体のアクセシビリティツリーを確認しやすくなった点です。その機能を有効にするには、アクセシビリティパネルの「ユーザー補助ツリー」で、Enable full-page accessibility tree
のチェックを入れます。これにより、支援技術にどのような情報が渡されているかを一層確認しやすくなりました。また、同梱のLighthouseがバージョン9ベース(私の手元で確認したところ9.1.0)になっています。Lighthouse 9の詳細はWhat's new in Lighthouse 9.0を確認してください。
このアップデートにはほかにも数多くの修正(セキュリティに関する修正については27件)と改良が含まれています。次のメジャーバージョン、Chrome 99のリリースは、Chromium Dashによると2022年3月1日の予定のようです。