検品ルールの読み合わせ
品質管理スタッフ 小稗制作したWebコンテンツの出来栄えをチェックする当社の検品は、原則、品質管理部に集約して行っています。ディレクター、開発者を合わせると検品を要する作業に携わっているスタッフは150名を超えており、各自が様々な案件に対応していますので、判断が一定になるようにあるいはスムーズに件数をこなせるように、検品工程について様々な社内ルールを設けてきました。
品質管理部内でルールの読み合わせ
検品の手順、チェック項目、制作内容を検品工程にインプットする際の注意点など、多岐にわたるルールはドキュメント化し社内掲示していますが、検品の取り組みとともにドキュメントの量は年々増加してきました。業務手順を示すドキュメントがないのは混乱の元ですが、ドキュメントの量が多いこともまた内容把握を難しくする点で問題になってしまいます。
これまで部内では作成したドキュメント群の読み込みはスタッフ各自に任せていたのですが、この年初から、ルールの理解がスタッフ間でそろっているか部内全員で確認する取り組みを始めました。毎日開催している朝会で少しずつ読み進め、おおよそ1カ月半かけて該当するドキュメントを読み切りました。
想定外のプラス効果
当初はルールへの理解が一致しているかという点に主眼に置いていたのですが、読み進めていく中で以下のようなアクションが派生してきました。
- ルールが成立した経緯について確認(社歴の長いマネージャーが説明)
- ルールの妥当性について再確認
- ルールから少し外れる事例への対応方法について確認
- インプットが不十分である場合の対応方法について確認
- 最近運用の変わった内容、補足しておいた方がよい内容を追記
- ドキュメントの曖昧な記述に気づく、異なる解釈を招かないよう修正
意識的に取り組む時間と機会を設けることで、ルールの解釈の幅やルールの妥当性の点検という視点が加わったことは大いにプラスだったと考えています。状況の変化によっていわば「経年劣化」してしまうのがルールを記したドキュメントのもつ傾向ですので、ブラッシュアップするよい機会にもなりました。QC活動という表現はあまりWeb制作の現場では用いられませんが、まさに品質管理に当たる取り組みになったと感じています。
現在は、読み合わせという形式にするかも含めて、定期的に取り組む方法を検討中です。今後、新人の方が入ってきた際に有効に機能することも期待しています。