Google Chrome 103が安定版に
エグゼクティブ・フェロー 木達検品に用いている主要ブラウザのアップデートについてお知らせします。
Google Chrome 103が安定版になり、デスクトップ版Chromeでバージョン103.0.5060.53がリリースされました(Chrome Releases: Stable Channel Update for Desktop)。
このアップデートでは、表示パフォーマンスに関する機能の追加が目を引きました。新たにサポートされたHTTPステータスコード、103 Early Hintsは主にWebブラウザがサブリソースを先読みしやすくするためのものですし、DevToolsにおいてRecorderパネルやPerformance insightsパネルがそれぞれ進化したのも、ユーザーがWebページを操作する際の表示パフォーマンスをより多角的に把握・評価するためのものと認識しています。
DevToolsについては、Lighthouseを使った監査においてナビゲーション、測定期間、スナップショットの3つのモードが用意されました。従来の監査に近しいのはナビゲーションであり、ページ読み込み時にフォーカスしたモードで、デフォルトではこれが選択されます。測定期間は何らかのユーザーによる操作を含む一定期間を対象に監査するモード、スナップショットはユーザーがページ操作をした後などの特定の状態を監査対象とするためのモードです。
これら3つのモードを組み合わせることにより、たとえばSPAとして構成されたWebアプリケーションを、より実際のユーザー体験に則したかたちで監査できるようです。詳細はUser Flows in Lighthouseを確認していただければと思います。
このアップデートにはほかにも数多くの修正(セキュリティに関する修正については14件)と改良が含まれています。開発者向けにはNew in Chrome 103 - Chrome Developersがわかりやすいでしょう。また、新たに追加されたDevToolsの機能については、What's New In DevTools (Chrome 103) - Chrome Developersにまとめられています。
次のメジャーバージョン、Chrome 104のリリースは、Chromium Dashによると2022年8月2日の予定のようです。