Firefox 112.0がリリース
エグゼクティブ・フェロー 木達デスクトップ版Firefoxのバージョン112.0がリリースされました(リリースノート:Firefox 112.0, See All New Features, Updates and Fixes)。
本バージョンで備わった新機能の1つが、入力フォームにおけるパスワードの開示です。入力している当人以外にパスワードを盗み見されないよう、パスワード入力フォームでは内容が記号で隠蔽されます。しかし、盗み見される懸念がない前提においては、必要に応じユーザーが入力内容を確認できたほうが利便性は高いでしょう。
そのため従来、パスワードの開示機能が、JavaScriptを用い提供されてきました。具体的には、当該input要素のtype属性値を一時的にpassword
からtext
に変更するというものです。本バージョンのFirefoxからは、そうした機能をWebサイト側が用意していなくとも、パスワード入力フォームで右クリックした際に開くメニューから「パスワードを開示」を選択することで、入力内容が確認できるようになりました。
またHTMLに関連して、2023年3月のWebプラットフォームの新機能で触れられていたとおり、inert属性がサポートされました。この属性は、ある要素とその要素のサブツリーに含まれる全ての要素を不活性にするための属性
です。詳しくは、inert属性の使いどころというフロントエンドBlogの記事をご覧ください。
本バージョンには、ほかにも複数の機能追加、バグ修正、セキュリティ修正(全22件、うち重要度高:10件)が含まれています。開発者向けには、Firefox 112 for developers - Mozilla | MDNが参考になるでしょう。
次のメジャーバージョンアップ、Firefox 113のリリースは、Firefox Release Calendar - MozillaWikiによると2023年5月9日の予定のようです。