Google Chrome 116が安定版に
エグゼクティブ・フェロー 木達検品に用いている主要ブラウザのアップデートについてお知らせします。
Google Chrome 116が安定版になり、デスクトップ版ChromeでWindows向けには116.0.5845.96/.97、macOSとLinux向けには116.0.5845.96がリリースされました(Chrome Releases: Stable Channel Update for Desktop)。
フロントエンド周りで注目のポイントとしては、フロントエンドBlogの2023年7月のWebプラットフォームの新機能で触れていたとおり、CSS Motion PathとDocument Picture-in-Picture APIのサポートがあります。
CSS Motion Pathの仕様は、Motion Path Module Level 1で確認できます。これは、パスやシェイプに沿って特定の要素をアニメーションできるようにするもので、元々はmotion-pathという名前で定義され、現在はoffset-pathに名前が変更されたプロパティを用います。日本語で読めるリソースとしてはCSS モーションパス - CSS: カスケーディングスタイルシート | MDNが、またブラウザのサポート状況についてはCSS Motion Path | Can I use... Support tables for HTML5, CSS3, etcが参考になるでしょう。
Document Picture-in-Picture APIは、viedo要素のためのPicture-in-Picture APIを拡張するもので、仕様はDocument Picture-in-Picture Specificationで確認できます。これにより、常に最前面に表示されるウィンドウにさまざまな要素、たとえばオリジナルのビデオプレイヤーなどを表示できるようになります。詳細は英文記事ですがPicture-in-Picture for any Element, not just <video> - Chrome Developersがわかりやすいでしょう。
このアップデートにはほかにも数多くの修正(セキュリティに関する修正については26件)と改良が含まれています。開発者向けの情報はChrome 116 - Chrome Developersにまとまっています。特に、新たに追加されたDevToolsの機能については、What's New in DevTools (Chrome 116) - Chrome Developersにまとめられています。
次のメジャーバージョン、Chrome 117のリリースは、Chromium Dashによると2023年9月12日の予定のようです。