Firefox 117.0がリリース
エグゼクティブ・フェロー 木達デスクトップ版Firefoxのバージョン117.0がリリースされました(リリースノート:Firefox 117.0, See All New Features, Updates and Fixes)。
気になった変更点としては、ウェブ開発ツール(Developer Tools)のインスペクターにおいて、Webの互換性に関する情報提供が強化されたことです。具体的には、互換性に問題を生じる可能性のあるCSSプロパティの横にアイコンが表示されるようになり、そこにカーソルを置くとツールチップ上でサポートしていないブラウザやMDNの当該プロパティのページへのリンクが提供されるというものです。
フロントエンド周りでは、CSSネスティングがデフォルトで有効となった点が非常にインパクトがあると感じます。Firefoxがサポートしたことで、主要なWebブラウザすべてでCSSネスティングが利用できるようになったのです。仕様(まだ草案段階であることに要注意)はCSS Nesting Moduleで確認できますが、これはSassに頼ることなく、CSSで入れ子の記法を実現するものです。
なお、Sassは今年3月に公開されたBlog記事、Sass: Sass and Native NestingにおいてCSSネスティング自体の互換性や将来計画に触れています。Sassを利用されている方であれば、ご一読をおすすめします。
本バージョンには、ほかにも複数の機能追加、バグ修正、セキュリティ修正(全13件、うち重要度高:7件)が含まれています。開発者向けには、Firefox 117 for developers - Mozilla | MDNが参考になるでしょう。
次のメジャーバージョンアップ、Firefox 118のリリースは、Firefox Release Calendarによると2023年9月26日の予定のようです。