Google Chrome 121が安定版に
エグゼクティブ・フェロー 木達検品に用いている主要ブラウザのアップデートについてお知らせします。
Google Chrome 121が安定版になり、デスクトップ版ChromeでWindows向けには121.0.6167.85/.86、macOSとLinux向けには121.0.6167.85がリリースされました(Chrome Releases: Stable Channel Update for Desktop)。
フロントエンド周りでは、CSSについて、いくつか興味深いサポートが追加されています。2023年12月のWebプラットフォームの新機能で触れていたとおり、スクロールバーをスタイリングするscrollbar-color
とscrollbar-width
の両プロパティ、それにスペルミスや文法的に正しくないテキストをハイライトするのに用いられる擬似要素の::spelling-error
と::grammar-error
がそれぞれサポートされました。
またCSSフォントパレットがサポートされ、font-palette
プロパティを用いたパレットの指定が可能となっています。このサポートに伴ってDevToolsにも改良が加えられており、@font-palette-values
ルールによってfont-palette
のデフォルト値をカスタマイズできるようになりました。
AIに関連してリリースノートとは別途、Chrome 121では3つの生成AI機能を展開していく旨、発表があったのも興味深いです(3 new generative AI features coming to Google Chrome)。その機能とはタブの整理、独自のテーマ作成、文章作成の補助の3つですが、あいにく日本での展開は未定とのこと。まずはアメリカ国内に向け展開されるようです。
このアップデートにはほかにも数多くの修正(セキュリティに関する修正については17件)と改良が含まれています。開発者向けの情報はNew in Chrome 121 | Blog | Chrome for Developersにまとまっています。特に、新たに追加されたDevToolsの機能については、What's new in DevTools (Chrome 121) | Blog | Chrome for Developersにまとめられています。
次のメジャーバージョン、Chrome 122のリリースは、Chromium Dashによると2024年2月20日の予定のようです。