WCAG 2.2 達成基準 3.3.1 「エラーの特定」の検品について
品質管理部スタッフ 坂下今回は、WCAG 2.2の「3.3.1 エラーの特定」について、その確認方法をご紹介します。
詳細はSuccess Criterion 3.3.1 Error Identificationをご参照ください。
達成基準の日本語訳
以下は達成基準の概要です。
入力エラーが自動的に検出された場合は、エラーとなっている箇所が特定され、そのエラーが利用者にテキストで説明される。
この基準は、フォームなどで入力ミスが発生した際に、具体的なエラーメッセージを表示することを求めています。
例えば、「名前を入力してください」や「有効なメールアドレスを入力してください」のように、どこに問題があるかを明確に伝えることが求められます。
「エラーがあります」だけでは、ユーザーがどの部分を修正すべきか判断できません。
検品の方法
1. エラーメッセージの確認
エラーメッセージが適切に表示され、具体的な内容が伝わることを確認します。
例えば、ユーザーが名前を入力し忘れた場合、「名前を入力してください」という具体的なメッセージが表示されることや、メールアドレスの形式が正しくない場合には「有効なメールアドレスを入力してください」といった具体的な指示が表示されていることを確認します。
2. 色や記号のみのエラー表現の確認
エラーを示す際に、色や記号のみで表示されていないかを確認します。
色だけでエラーを伝えると、視覚障害のあるユーザーには認識されない可能性があります。
例えば、赤色のテキストやアイコンだけでエラーを示すのではなく、「このフィールドは必須です」といったテキストを併用することでより多くのユーザーに認識されます。
確認時に気を付けるポイント
認証画面など、セキュリティ上エラーメッセージを具体的に表現することが難しい場合は例外となります。
その場合でも、可能な範囲でユーザーが次に取るべき行動が明確なエラーメッセージを提供されていると対応がスムーズになるでしょう。
エラーメッセージが具体的な内容であること、また色や記号のみでエラーを表現していないことを確認し、より多くのユーザーにとって使いやすいWebサイトを提供しましょう。