Google Chrome 130が安定版に
エグゼクティブ・フェロー 木達検品に用いている主要ブラウザのアップデートについてお知らせします。
Google Chrome 130が安定版になり、デスクトップ版ChromeでWindowsとmacOS向けには130.0.6723.58/.59、Linux向けには130.0.6723.58がリリースされました(Chrome Releases: Stable Channel Update for Desktop)。
フロントエンド周りでまず注目したのは、動画コンテンツに限らずピクチャーインピクチャーの動作を実現できるようになった点です。これは、Document Picture-in-Pictureの名前で仕様策定が進められている最中のAPIによるもので、従来のwindow.open()
で開くウィンドウとの違いを含め、詳細はPicture-in-Picture for any Element, not just <video>という記事にまとめられています。
また、CSSにおいて入れ子の記法を実現するCSS Nestingについて、改良が加えられています。いくつかの特殊なケースにおいて、期待と異なる表示結果となっていた点が、解消されたとのこと。詳細は、CSS nesting improves with CSSNestedDeclarationsにまとめられています。
同じくCSSの話題として、新たにbox-decoration-break
プロパティがサポートされました。これは、ある要素が複数の行や段にわたる際の表示を制御するもので、The box-decoration-break property in Chrome 130にある事例(とそのスクリーンショット)を見ていただくと、どのような制御が可能かお分かりいただけると思います。
このアップデートにはほかにも数多くの修正(セキュリティに関する修正については9件)と改良が含まれています。開発者向けの情報はNew in Chrome 130にまとまっています。DevToolsの変更点については、What's new in DevTools, Chrome 130をご覧ください。
次のメジャーバージョン、Chrome 131のリリースは、Chromium Dashによると2024年11月12日の予定のようです。