Google Chrome 132が安定版に
エグゼクティブ・フェロー 木達検品に用いている主要ブラウザのアップデートについてお知らせします。
Google Chrome 132が安定版になり、デスクトップ版ChromeでWindowsとmacOS向けには132.0.6834.83/84、Linux向けには132.0.6834.83がリリースされました(Chrome Releases: Stable Channel Update for Desktop)。
フロントエンド周りではまず、本バージョンでdialog
要素の開閉に関し、ToggleEvent
インターフェースが利用できるようになりました。従来、ポップオーバー要素の表示/非表示の切り替えの検知に用いられてきたものですが、dialog
要素でも同様にこれを開閉の検知に利用できるようになりました。
また、CSSのwriting-mode
プロパティでsideways-rl
ならびにsideways-lr
の両キーワードがサポートされています。writing-mode
はテキスト行のレイアウトを横書きにするか縦書きにするかや、書字のフロー方向を指定するプロパティで、sideways-rl
は縦書きで行を右から左へ並べつつ文字を右方向に横倒し、sideways-lr
は縦書きで行を左から右へ並べつつ文字を左方向に横倒しに表示させるキーワードです。CJK言語(中国語、日本語、韓国語)以外のテキストを縦書きする場合に便利な指定ですが、MDNのページにあるスクリーンショットをご覧いただくと、わかりやすいかと思います。
そして、キーボードでフォーカス可能なスクローラーのロールアウトが再開されています。この機能について、当BlogではGoogle Chrome 124が安定版にで触れていましたが、パフォーマンスを改善するため、本バージョンまでロールアウトが延期されていたようです。
このアップデートにはほかにも数多くの修正(セキュリティに関する修正については16件)と改良が含まれています。開発者向けの情報はNew in Chrome 132にまとまっています。DevToolsの変更点については、What's new in DevTools, Chrome 132をご覧ください。
次のメジャーバージョン、Chrome 133のリリースは、Chromium Dashによると2025年2月4日の予定のようです。