WCAG 2.2 達成基準 1.3.2 「意味のあるシーケンス」の検品について
品質管理部スタッフ 舘岡アクセシビリティに関する検品について、今回はWCAG 2.2の1.3.2 「意味のあるシーケンス」という項目を取り上げます。該当の達成基準1.3.2の内容は、Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2(ウェブアクセシビリティ基盤委員会による日本語訳)のページで確認できます。
達成基準の日本語訳
以下、達成基準の日本語訳です。
コンテンツが提示されている順序が意味に影響を及ぼす場合には、正しく読むシーケンスはプログラムによる解釈が可能である。
この基準は、ソースコード上の順序でコンテンツを読んだ場合に、正しく情報が伝わることが求められています。 コンテンツの視覚的提示のために、ソースコード上の順序や視覚的なコンテンツの配置が調整されている場合、支援技術がそのコンテンツを正しくない順序で読み上げたり、代替スタイルシートまたはその他の書式変更が適用されたりしたときに、利用者を困惑あるいは混乱させてしまう恐れがあります。
なお、この基準で対象となるのは意味に影響を与えるコンテンツです。ソースコードと視覚的提示の順序をすべて一致させることが求められるわけではありません。
検品の基準
検品にあたり、以下の基準に沿って確認を行います。
- HTMLソースのマークアップ順に読んだときに情報が正しく伝わること
- 見出しに関連する情報は装飾画像も含め見出しより後にマークアップされていること
- 改行による縦書きがされていないこと
- 単語内にスペースや改行が使用されていないこと
検品の方法
- Web DeveloperでCSSを無効にする
- 見出し、見出しに関連する情報の順で並んでいるかどうかページを目視で確認
- table要素を含む場合はリニアライズ※1して順序を確認(目視でマークアップ順序がわかる場合はリニアライズの必要はない)
- HTMLソースのマークアップ順に読んで内容が伝わらないところがないかページを目視で確認
- ブラウザのページ内検索機能でスペース(半角・全角)を検索し、単語内に不要なスペースがないかどうか確認
- 単語内の改行が疑われる箇所があれば目視でHTMLソースを確認(ブラウザの開発者ツールで「要素を調査」)
※1 ブラウザ拡張機能「Web Developer」内、Miscellaneous (その他) > Linearize Page (リニアライズ (線形化)する)